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何?

ってことは、

「そうね、ちゃんとした靴と寝る所と、美味しい食事、用意してくれたら、一緒に行ってあげてもいいわよ?」

思わず本音が出た。

まるっきり悪役っぽい奴等だけど、今夜のこと考えるとねー。

アラフォー女の図々しさを舐めるなよ。

男達は、もちろん、怯んだ。

一瞬だけど。

「どうやら、自分の立場を分かってないみたいだな、女。」

「お前など、従わせる方法は幾らでもある。」

そうだろうなーとは思ったけど。

うーん、どうすっぺ。

不意に鞄を持つ手が熱くなったことに気付いた。

「ん?」

私の視線が鞄に移る。

「それは何だ!寄越せ!!」

「ちょっ!」

鞄に手を伸ばす男。

もちろん、それに対して抵抗する私。

って、ドラゴンが重くて上手くいかない。

「あっ!」

鞄を無理矢理取ろうとした男に少しドラゴンごと引き吊られてしまい、強かに肘を打ちつけた。

「痛っ!」

痛みに耐えかねて手を離した時だった。

目の前が真っ白になったのは・・・。

「な、なんだ!この光は!どうなってる!!」

男達の慌てふためく声がした。

『我が主に怪我をさせたな・・・。』

へっ?

光の中から聞こえてくる低い声。

何?何なのっー!

許容範囲を超えそうなんですけど!!

目の前にはキラキラと半透明な人が立ってました。

『我が許すまで眠って反省すればよい。』

ふわりと薫るのは、嗅ぎなれたアロマの香り。

男達はバタバタと倒れていく。

って、ええええっ!!

そ、そんな強力な力はないっ!ないよ!アロマに!!

呆然と見ていると半透明の人は振り向いた。

『主、無事ですか?』

言葉も出ず、コクコクと頷く。

姿勢を落とし、手を差し伸べてくれるのは、見目麗しい何?女神?

とうとう天国に来てしもうたか?

『こら、ドラゴンよ、我が主からどくのだ。』

抱きついて離れなかったドラゴンが身体からどいてくれた。

かなりの重さだったから、助かる。

「あ、あの・・・貴方は?」

起こされて座った私に、麗しい人はにっこりと笑顔を返した。




つづく

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