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「痛たたっ。」
重いのと、痛いので我に返る。
「何だ?この塊。」
『ママ・・・。』
へっ?
目の前にデッカイ金色の目。
わー、たしか、蛇ってこんな目をしてなかったっけ?
にしても、ウルウルとしてますが・・・どしたの?
『ママ・・・。』
ん?いや、待て。
誰のことだ?
って、見つめられてるのは私か。
いやいやいや、アラフォーですが、結婚も、出産も、ましてやドラゴンの子供など産んだ覚えはないですが。
ぎゅっと抱きついてくる塊の爪が少し痛くて力を抜いてと頼んだが、目の前に突きつけられた刃物の先端に固まった。
「女・・・奇妙な成りをしてるな。」
片手はドラゴンの背中。
もう片方は握った鞄の持ち手を強く握っていた。
見上げた人の数はざっと10人。
皆、奇天烈な仮面を被っている。
「奇妙な成り?それは、こっちの科白だけど?」
おいおい、何余裕ぶって話してんのさ、私。
心臓、バクバクだってーのに!
「そのドラゴンを渡してもらおう。」
こっちの言葉は無視かい。
「この子をどうするの?」
ドラゴンの背に置いた手がかすかに震えた。
「闇のドラゴンは、稀少種だ、手に入れ主にならねばならない。」
私よりも多分重いであろう、この腕の中のドラゴンは、ずっと私にすがり付いて、泣いている。
「この子、泣いているようだけど?」
素顔だろう、出ている口元がやらしく上がる。
『こいつら、嫌いだ。きっと、お姉ちゃんとお兄ちゃん苛めてる。』
心に入ってくる声。
「この子のお兄ちゃんとお姉ちゃんを苛めてるの?」
男の口元が僅かに動揺する。
「この子のお兄ちゃんとお姉ちゃんをどうしたの?」
ポンポンと合図を送って身体を起こす。
後で、アロマ嗅ごう、節々が痛いわ・・・。
「女、お前、ドラゴンの言葉が分かるのか・・・。」
不思議そうに言う。
「主になろうとも考えているのに、ドラゴンの言葉も分からないの?笑わせるわ。」
わ、わ、私ってば、強気だなぁ~。
ま、夢の中だからって、今までの性格の悪い面も隠す必要ないからかな。
私の言葉に男達の口元が歪む。
「女、お前、ドラゴンの言葉が分かるのか?」
剣先がなお私に向く。
「ならば、共に来て、ドラゴンを従わせるのに一役買ってもらおう。」
つづく




