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『何者?』
不意に聞こえてきた声に振り返る。
そこには、私と同じくらいの大きさの・・・ドラゴンがいた。
またなの?
『どうして、闇のドラゴンがいるの?お願い、私を竜の谷まで連れて行って!!』
クロとは違い、真っ赤な鱗を身に着けているそのドラゴンは喋り方からして、女の子っぽい。
竜の谷とは?
私を無視して、赤ドラゴンは、クロの元へ。
飛び掛らんばかりの勢いに思わず仰け反るクロ。
『この人間は、あなたの主なんでしょ?お願い、私を竜の谷に連れて行くように頼んで!このままだと私は・・・名を与えられないまま意に染まぬ者と仮契約させられてしまう。』
ポロポロと啼き始めるドラゴン。
うん、ここは、言葉が分かるってのを黙っておこう。
それにしても、私って爬虫類フェチなんだろうか、めっちゃ赤ドラゴンも可愛く見えちゃうんだけど。
赤ドラゴンは、クロと同じく、卵の時に盗賊に巣から盗まれたらしい。
って言うか、そんな盗みやすい所に巣はあるの?
クロといい、赤ドラちゃんといい、ドラゴン収集ってんなに金になるのかしら。
『んー、あかちゅきに聞いてみるけど・・・。ホントの主見つかるまで、あかちゅきに仮主になってもらえば?』
ちょ、ちょっと、クロ!
赤ドラちゃんの顔が私に向く。
思わず視線を逸らしてしまった。
『あなた、私の言ってることが分かるの?』
やばい。そう思った時には目の前にオレンジの瞳。
あ、綺麗。
『あかちゅきの顔見てたら、あれ?分かるのかなって思ったんだ。そうでしょ?あかちゅき。』
クロ~、よ、余計なことを~!!
ココは一つ、日本人お得意の笑って誤魔化せだ。
『うそ、ドラゴンの主になれるのは、一人だけのはずよ。本命がいるなら、仮とは言え、他のドラゴンの主にはなれない、言葉も分からないはず・・・分かるのね。』
あれ?
もしかして、これが私のこの世界でのスペックか?
クロは兎も角、他のドラゴンとも関るなんて、冗談じゃないんだけど。
つづく




