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100万回死んでも生き返りますが、何か?  作者: らぐな。
第二章「永遠に終わらぬ冬」
20/123

@5…貴方はまだ、お呼びでない

ついに彼女が登場します!


2011,7/1,一部修正しました。


目指すのは白玉楼。


そこに行けば、霊夢が居るかもしれない。


俺は魔理沙と別れ、白玉楼を目指す事にした。






途中、道行く人や妖怪に冥界への道を聞き、なんとか冥界の入口に着いた。



…冥界へは関所で隔たれており、固く閉ざされた門の前には門番だろうか、2人立っている。


事情を話して、通して貰いたいところだ。


「待たれよ。此処からは許可なしでは通行出来ぬ。許可はあるか?」


目前に鉄製の槍が交差される。無理矢理には通れなさそうだ。


「冥界に…俺の友達がさらわれたんだ、頼む…通してくれ!」


「それは聞き流せないな…その友達というのは誰の事だ?」


「博麗霊夢だ!」


「「!!」」


門番の2人は「少し待っててくれ」と言ったっきり姿を消してしまった。






暫くして、先程の門番が戻ってきた。


「…君の言っている事は本当みたいだな…冥界に彼女は居るのか?」


「あくまで可能性ですが…それでも、少しでも可能性があるなら確かめたいんです。」


門番は悩んだような様子で、少し黙り…こう返した。


「…解った、通そう!…友達を大切にな!」


「ありがとうございます!」


冥界への扉が開かれた。





-???視点-


「幽々子様…」


「解ってるわ、誰か来たわね。」


この感じ…きっと例の彼だわ。


「どうなされますか?」


「…最初はごまかしなさい。それでもしつこいようだったら斬って構わないわ。」


…ただ、彼はこんな事では止まらないだろうけど。


「かしこまりました。」


…どう転んでも、彼は間違いなく私のもとにたどり着く。


その時が、山場ね。






-レナ視点-


「何処だ…!?白玉楼は…!?」


冥界に入ったのは良いが、肝心の白玉楼の場所が解らない。


そもそもどんな建物なんだ…?


「こっちよ。」


「お、そっちか!サンキュー!…ってうぉっ!!」


なんか飛んで来た!


「…教えてくれたわりには結構冷たい事やるじゃん…!」


地面のヒビのような斬り傷を一瞬見てから、俺は声の主を見た。


白いおかっぱに近いような感じのヘアスタイル。

頭には黒いカチューシャ、緑と白の洋服。


腰には2本の長さが違う刀が。


「…外しましたか。惜しいですね。」


「…どういうつもりか、話して貰おうか。」


考えられるのは一つ…!


彼女は…!!


「幽々子様の命を狙う不届き者は、この魂魄妖夢が斬る!」


刀を構える少女。

やはり西行寺幽々子の手先か!


「っ!」


何だ…!?

服が…切れた!?


「…貴方が幽々子様の敵なら、私は幽々子様をお守りする身…貴方には此処で…死んで貰います!」


少女から何かが見え…


俺の身体が…




縦に…




割れた。





「…貴方はまだ、お呼びでない。」





「へぇー。」



「!?」



初めて少女に焦りが見えた。


そりゃそうだ、身体真っ二つになっといてすぐに再生だからなぁ。


「な、何のはったりだ!」


やっぱりと言うべきか、相手…妖夢は焦っているようだ。


「何のはったりと言われてもなぁ…君が剣を高速で振れるように、俺は身体の傷がすぐに治る。それだけだ。」


「!?だけどっ!」


彼女がやることは一つ。


再生出来ないように身体を斬り刻む事だろう。


解っているから、俺はこうする!



「なっ…!?」



刀を…



わざと俺の身体に刺す!


そうすれば刀を動かす事も出来ない!


「先人はこう言った…『肉を斬らせて骨を断つ』ってな!」


右手に力を溜める!!


「霊掌っ!!」


彼女の身体にぶつける!!


「ぐぅっ!」


彼女は苦悶の表情を浮かべる…こんな事したくはないが…霊夢を助ける為だ、許せ!


「…俺はあくまで博麗霊夢を探しているだけだ…!居場所さえ解れば西行寺幽々子には手を出さない…!」


「…信じられない!私は幽々子様を守らなくてはならない…!此処で負ける訳には…!」


相手は必死に抵抗するが、刀は俺の身体から抜けない。

血が滴るが…問題はない!


「俺だって…友達を助けたい!だから、こんな所で止まる訳にはいかない!!砲符『リヴァイバル』!!」


ビームで追撃!

彼女は刀を手放し、もう一本の刀を握る。


「ま、まだよ…!獄神剣『業風神閃斬』!!」


もう一本の刀がある事は確認済みだ!


刀を掴み、剣を封じる!


「くっ…!」


止めを…加える!


「砲符『エキセントリックバルカン』!!」






勝負が、決した。





「美鈴、彼女を頼む!俺は西行寺幽々子の所に行く!」


「え!?あ、玲奈さん!?」




彼女の事を美鈴に任せ、俺は先を急ぐ。


…待ってろ霊夢、今行くからな!





-霊夢視点-


「あ…貴女は…!?」


私の目の前に立っているのは…!


「始めまして…でいいかしら?私は八雲紫…名前さえ聞けば何者かくらいは解るわね?」



八雲紫。

幻想郷を幻想郷として成立させた伝説の妖怪。

そして…幻想郷に住む者なら名を知らない者はいない、有力者。



「…幻想郷の母と言われる貴女が、何故私なんかをさらったの?」


力はあるのに…こんな事をしなくても、目的は達成出来そうなのに…何故?


すると紫は扇子を取り出し、唇を隠しながらこう答えた。


「貴女はあくまで餌よ…彼を釣り上げるための、ね。」


「彼…?まさか、レナの事!?」


「ご名答〜♪そうよ、私は彩埼玲奈に用があるの。彼がどこまで成長したか、幻想郷に誘ったこの私が直々に試そうかと思ってね。」


ふふふ…と紫は笑う。


「貴女が…レナを幻想郷に送ったのね。」


「そうよ。それで、貴女は何をするつもり?此処からは出られないわ…私の結界の前では無駄よ。」


「やってみないと解らないじゃない!霊符『夢想封印』!」


しかし、弾は見えない壁に弾かれてしまった。


「だから言ったのよ…無駄だって。貴女を殺すつもりなんて更々ないから、素直に待ちなさい。」


「…」


…レナ、ごめんなさい。

私には…何も出来ない。


…貴方に…全てを任せるしかないわ…!

次回予告

「@6…幽雅に咲かせ、墨染の桜【前編】」



幽々子登場!


彼女の能力に、レナはどう立ち向かうのか!


お楽しみに!

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