Fクラス?マジ?
学園の門の前。
「随分とデカいな・・・。」
そこに在るだけで人を萎縮させかねないほどデカい門。これは閉まるのだろうか。
「まぁハリボテだけどね。僕はここに100日以上勤務しているけどこの門が閉まったのを見たことがない。」
振り返ると、背の高い人影が・・・いや・・・かなり細いけど多分人だ。いやでもどこに内臓あんのか分かんないぐらいガリガリだし服ボロボロだし前髪で顔分かんないし正直人間かどうか怪しい。
「僕はここの教員だよ。上村って言うんだ。よろしく。」
「あ、上村先生よろしくお願いします。」
僕がそう言うと上村先生は手のひらをこちらに向けてきた。
「紙、見せて。僕今新入生の案内押し付けられ・・・じゃなくて喜んでやってるから。」
少し闇が見えた気がする。
紙を見せると先生は二度見した。
「キミ、名前は?」
「あや・・・スペルです。」
何か言いたげなのを飲み込んだようで、先生は言った。
「8号館は門入って左にめっちゃ進んだ突き当たりにあるから。」
「ありがとうございました、それでは。」
「また今度ね、スペル君。」
歩いているとリーフが話しかけてくる。
(良い奴だったな。)
(僕は基本学校とか教師とかっていう概念と相性が悪いからああいう先生ばかりだと良いなとは思う)
(でもあいつの担当科目を聞かなかったのは失策だったな、あいつが持ってる授業を取れたかもしれないのに。)
リーフの言葉に驚く。
(授業って生徒が選ぶの?)
(ここではそうだろ。)
(なんでリーフが知ってるの?)
明らかな沈黙の後、気まずそうにリーフが答えた。
(こんな姿になっちまう前はここに通ってたんだよ。もしここを出た生徒がこんなことになっちまってるってバレたら・・・)
(まずいの?)
(最悪聖魔法の結界焚かれて消される。そんときゃお前も二度と日の目は見ることはないと思え。赤の色素魔導師が管理してる監獄に一生繋がれることになるだろうよ。)
謎に物知りなリーフが居て助かる。
(まぁ、バレなきゃ犯罪じゃあねぇってこった。)
悪魔に言われるとなかなかの説得力だ。
(相変わらず失礼な奴だな。さ、あのボロいのが目的地じゃねぇか?)
目の前の少し年季の入った建物。ボロい訳ではないが、いかんせん正面のデカくてキレイな建物の並びを見た後では少しグレードが落ちたような気もしてしまう。
8号館の入り口には1人の女性が立っていた。
「紙を見せて。」
手渡したそれを一瞥して彼女は言った。
「右の建物の2階の突き当たり右側の部屋が今日からあなたの寝床。荷物を置いたらEクラス以上がやってる入学時試験でも見に行ったら?」
紙を返して貰ってから聞く。
「その、E?クラスってなんですか?」
「あなたはドンケツのFだから関係ないわ。それ以外の生徒は所属クラスを決めるため模擬戦をして実力を確かめているの。」
かなり毒舌だ、この人。
「教えてもらってありがとうございました、失礼しまーす。」
とりあえず、部屋に向かうことにした。




