エピローグ
目を覚ますと市民会館にいた。
「あ、姉貴。やっと目が覚めたんすか」
聞けば、2日ほど目を覚まさなかったらしい。その間にひと悶着あったとかなかったとかはまた別の話として、人喰いの動きはほぼほぼ完全に停止し、言い方は悪いが撤去作業を開始したらしい。特に日暮さんのグループが主体となって動いているのには少し驚きだった。
んで、私たち適合者の能力も段々と衰えて言っているとのこと。私はまだ実感できるほどではないけども八巻なんかは
「鼻が前ほど利かなくなったす。まぁ、臭いにおいが強烈なにおいになるんで、こっちの方が楽っす」
なんて、全然苦にもしてなかったけれども。
美羽の弟の環くんも無事にここまでたどり着いたようでお礼を言われた。正直、美羽を救えなかったことに罪悪感がぬぐえなかったが、環くんが
「どうせ、姉が勝手に未来さんを庇って、先に行ってしまったんでしょう?むしろあなたが生きていて喜んでいると思います」
環くんも少し冷たい言葉とは裏腹に涙ながらにいうので、二人で少しだけ泣いたら少し立ち直れた。
「未来ちゃん。よく寝ていたね。先の戦いは助かったよ。この場を全員を代表して、お礼を」
黒田さんも話しかけてくれた。ついでのように、「黒田組に入らない?」と聞かれたがさすがにお断りをしておいた。
目が覚めたタイミングが昼でちょうど、青砥さんや金剛さん、木戸さんは出払っていたがこちらの被害はほぼゼロと言っていいらしい。有希ちゃんはいたらしいが、恥ずかしがり屋さんなのか作業が立て込んでいるのか、出てきてくれなかった。
「ただいま」
「おかえりなさい」
私の家族ももちろん無事だった。何故か私が目を覚まさないのを「まるで主人公みたいね」なんて二人して言っていたのは心配していたけれども隠しているだけと信じたい。
なにがともあれ、今回の人喰い騒動は終結を迎えた。すべてが元通りになることはないだろうけど、私も手伝いながらいい方に向かえばいいと思う。
おわり




