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一番最後にコンビニから出ると、目に映ったのは八巻さんと黒田さんだった。なぜだか、心配そうな目をするよりも尊敬のような目をしているのが八巻さんだった。しかし、そんな目が大きく見開かれる。
「姉御。後ろっす!」
何か聞き覚えのない言葉で思考が一瞬止まるが反応をすることは出来た。
後ろから私を襲おうとしている人喰い。直感と高まった純粋な身体能力がすぐ後ろにいた人喰いに対して後ろ蹴りを決める。
いまだに慣れない嫌な感触を感じるたびに自分たちの世界が変わってしまったのだと実感する。
「ところで姉御というのは?」
当然の疑問をぶつけると、何故か黒田さんが答える。
「いや、未来ちゃんの勇姿をを見てすっかりファンになったというか、舎弟に立候補したというかね」
「かっこよかったっす。助けようとするところも敵をばったばったとなぎ倒していくところとか、最後も振り返ることなく、倒すところとかも。俺を舎弟にしてほしいっす」
「ま、まぁ、とにかく彼らは大丈夫なんですか」
逃げるように話題を変えようとする。
「まぁ、これからどうなるかだね。正直噛まれたものも少なくない。見立てでは半々くらいだろうけど、大体は見分けがつくからね。分けて待機かな」
「見分けがつく?」
「あれ?知らないかな?適合者は一番最初の感染元の傷口以外は消えてなくなるし、人喰いに変わってしまうのは痛々しい姿のままが多いね。ただ、一回噛まれただけでも意識を失うのはどちらの場合も変わらないから、分からない場合が多いから見分けがつかないのはその辺。でも、傷の治り具合や意識を取り戻したりは個人差があるから、待機するしかない」
今更にして、私が襲われてほぼ無傷だった理由と右手に噛まれた跡が残っている理由が判明した。
「礼は言わないぞ」
男たちのリーダーが気づくとすぐそこまで来ていた。
「礼はいらないよ。こっちが勝手に確認したいことを確認していたらたまたま君たちがいただけだしね。もちろん、その食料も君たちで食べるといい。何なら少し分けようか。私たちは元凶を叩きにいくぶん、少し人が少なくなるしね」
「お前らのそういうところが嫌いだ」
唾を吐きだしそうな勢いでそう返事した男は、さらに続ける。
「……俺も連れてけ」
少し覚悟がいったのか溜めた後に吐き出した言葉に黒田さんは少し驚いたようだった。
「その顔が見れてうれしいよ。何もかもお見通しみたいなところも嫌いだったからな」




