また勝ったけど…
世紀の大遅刻。
うーん、色々とは言ったものの、これといったモノがないな……
「───!」
俺は今、パウンドから逃げている。たった一発でもまともに喰らったらHPが消し飛ぶからな。BPを全部AGIに振って正解だったな。ちなみに今のステータスはこんな感じ
名前︰トゥルー Lv 4
職業︰未登録
種族︰人族
HP 40/40
MP 10/10
STR 10 DEF 1(−15) INT 1(−15) MND 10
AGI 67(+17) DEX 10 LUC 35(+15)
スキル
【没入】Lv1 【疾走】Lv4 【跳躍】Lv5 【大咆哮】Lv7 【詐欺】Lv1
【隠密】Lv99 【最適行動】 【息吹・風】Lv3 【強奪】Lv1 【調合】Lv1
称号
【自由奔放】
【悪辣不道】
所持ポイント
STP:8
SKP:0
BP:0
改めて見るとめちゃくちゃ偏ったステータスだな。この中で今使えるスキルは……【隠密】と【強奪】くらいか?【隠密】の方から試してみるか。
「【隠密】……あれ?」
パウンドがまだ追いかけてくる…何でだろう。発動しなかったか、それともあいつが察知みたいなスキルを持っているとかか?うーん、わからん。
「───!」
戦闘中に考え事をしていたのがいけなかったのだろう。わずかに足が鈍り、そのスキをつかれた。
「あぐっ!」
突如、飛来した剣によって背中から貫かれる。俺はその衝撃によって前に倒れこんでしまった。
一体何が起きたんだ?そう思いパウンドの方へ目を向ける。パウンドはやり投げの選手のような姿勢をしていた。あぁ、そうゆう事ね。あいつは俺に向かって剣を投げたのだ。他のMMOでは武器を投擲できるものは少ないからな。完全に頭から抜けていた。HPは……ギリだな。あと1センチでも押し込まれえたら死ぬ
「───!──!」
あんにゃろー勝ち誇った面しやがって。まぁ、次の瞬間には絶望に変わるんだけどね!
「──!─…─……─」
悠々と近づいてきたパウンドだったが、俺の2,3メートル手前で体を痙攣させながら倒れた。
ふっふっふ、俺が何をしたかって?教えてしんぜよう!この【悪辣不道】の称号を手に入れたときにスキルと一緒に手に入れた【状態異常攻撃指南書】を戦いが始まる前に使用したのだ!
【状態異常攻撃指南書】
レア度:6
種類:アイテム
【毒撃】【麻痺撃】【睡撃】のいずれかを選択可能。選択後、このアイテムは消滅する。
俺が選択したのは【麻痺撃】だ。これの効果はMPを消費して攻撃に麻痺毒を付与するといったもの。さっきの回し蹴りにのせておいたのだ。
「【強奪】」
背中に刺さっている剣に触れ、そう呟いた。俺の予想が正しければ…
〈プレイヤー:ハウンドから【鉄の両手剣】の所有権を奪いました〉
〈10分後に所有権が返されます〉
ビンゴ!さーて、さっさと倒しますか!
「オラッ!」
「──!」
ん?なかなか死なないな。もいっちょ!
「セイッ!」
「──」
まだかよ、こいつHPもDEFも高いな。
「さっさとくたばれぇ!!」
三撃目を加えると、ようやく戦闘終了のアナウンスが流れた。
〈戦闘に勝利しました〉
〈経験値を手に入れました〉
〈Lv6になりました〉
〈【鉄の両手剣】を奪いました〉
「ふぅ、緊張した〜」
お、まさか武器がそのまま俺のものになるとは。またパウンドがなんか言ってるが無視だ無視。こんだけ暴れたんだからやつらも来ているだろう。さっさと合流しよう。ちょうどよく道も開けてるしね!
『待ちなさい!』
はぁ、また何か言って…ちょっと待て、今の声はパウンドの野郎の声じゃあないぞ。パウンドはこんなに女性的な声ではないはずだ…一体誰なんだ?
『お前が…を…たのね!』
んん?ちょっと待て聞こえない!リピート!リピートプリーズ!
『弁償してもらうわ!1億レンよ!払いなさい!払えないなら借金をしてでも払いなさい!』
〈ユニーククエスト:女教皇様の我儘を強制受注しました〉
〈1億レンの借金を背負いました〉
〈ユニーククエスト:借金返済を強制受注しました〉
は!?
『ふんっ、これに懲りたらもう二度と私に迷惑をかけないって約束しなさい!』
は?…え?はぁ?
突然の出来事のあまり、俺はただただ呆然と立ち尽くすことしかできなかった。
『じゃあね、ちゃんと借金地獄で苦しみなさいよね』
…………は!?
「ちょ!逃げんなよー!」
おいおいおい、このゲーム俺に対してずいぶんな試練を課せてくるなぁ!
謎の女性…その正体は!(バレバレ)




