突撃
「……えっとー、よいしょ、転移場所は[アカラズ]?まぁいっか、次はうーんと……あ、そうそうこれこれ。あっぶなーい」
今は敵の領域に行くための転移魔法を構築している。
ブヴィーン……と音がなり、魔方陣が青と紫の光を出し、輝き始める。
「お、出来た!皆!いって来るね!」
そう言うと私は、その魔方陣の上で静かに目をつぶるのであった。
「あっちに、敵、ある。倒す殺す、奪う!」
「「「敵、ある。倒す殺す、奪う!」
……えーっと、今何処にいるかと言いますとですね、敵の基地の支部の屋根ですね、はい。下からすんごい声が聞こえるんだがなぁ……はっきり言うとうるさい。
……ちょっと覗いてみようか。うん、いいと思う。
屋根を魔法で静かに切り取り下を覗く。そこには驚きの光景があった。
先ほどいた場所、(此処ではカナタと呼ぶらしい)にいた完全に人型、もはや人だった魔物とはうって変わり、想像する通りの気持ち悪いモンスターだらけだった。
(うわぁ……しかもこれ、今から出発しようとしている…?なら止めないと)
そう思った瞬間、もう体は動いていた。私は屋根に大きな穴をあけ、モンスター達の前に立ち塞がる。
「おいおい、お前何もんだ⁇此処はお遊びの場所じゃなぇんだ、はよ帰れ、しっしっ、なぁ」
「ぎゃはははははははははははははははははははははははははははははは」
ほんっとに耳障りな声だ。耳がキーン……とする。
「おらよ、俺らは魔王退治で忙しいんだわ、じゃぁな」
そう言われた瞬間、私の顔は笑っていた。
「ふふふ……もし今私が、魔王って言ったら、どう思う?」




