子供の成長を見守る母親の感情
そう言いながら笑うしおりんさんは、長い黒髪を流しており旦那様と同じ様な切れ長の目、身長もわたくしよりも少しばかり高くスレンダーな体系。
その容姿は、王国では見た事の無い美しさがそこにあった。
杏奈さんの可愛らしい外見とはまた違う魅力を感じますわね。
「腐れ縁腐れ縁言うのであれば私たちの学友ほとんど腐れ縁ばっかりじゃないのよっ!!そもそもが幼稚園から大学までエレベーター式ですからねっ!!」
「あら?サルでも分かりましたか」
「何だとっ!?そういう陰湿な所がまさに蛇みたいだと言っているのよっ!!あと蛇みたいに凹凸の無い胸も────」
「────死にたいのならばそこからの発言を許します」
「痛い痛い痛い痛いっ!!頭がぁぁあああっ!!」
「煩いわね。少しは黙りなさい。奥方様と旦那様の前ですよ?」
「あんたがそれを言うっ!?そもそも発言を許すと言う前に物理的に発言できなくなるようにしようとするの止めなさいよぉぉぉおおっ!!」
「ただの屍ならば静かでしょう?それで、話は変わりますけど奥方様。もしよければ明日私がエスコート致してもよろしいでしょうか?行きたい場所や興味がある事等言って頂ければ、私が知っている範囲でご案内しますよ」
「会話の急カーブによるGがえぐいっ!!」
「それは嬉しく思いますっ!!しおりんさんさえよろしければ是非ともお願い致しますわっ!!」
そして安奈さんと仲睦まじく会話を繰り広げるた後、しおりんさんは明日の自由行動をエスコートしたいと申してくれた為、わたくしはしおりんさんのその提案に有難く乗る事にする。
因みに最後杏奈さんの言っている事はよくわからなかった。
「しかしながらわたくし、お恥ずかしいのですけれどもここ日本へ来たばかりでして、行きたい場所や興味があるものと言われましてもパッと思いつきませんわ………」
「そんなに日本に拘らなくとも、それこそ王国時代の趣味などでも、何でもかまいませんよ」
「そうですわね………」
行きたい場所や興味がある事が直ぐ思い浮かばないと言うわたくしに対してしおりんは、日本に囚われる事無く何でも申してかまわないと言ってくれるので考えてみる。
一番に思いつくのは今覚えようとしている日本語や『おはし』も持ち方などであるのだが、それは違う気がすると、わたくしは判断して考え直すのであった。
◆
『オハヨ、ゴザイマス。シオリン、アンナ』
「おおーっ!!日本語っ!?凄いです奥方様っ!!」
「子供の成長を見守る母親の感情とはこのような感じなのでしょうか……」




