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婚約破棄された悪役令嬢、日本へ嫁ぐ  作者: Crosis


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158/197

食欲が沸かない訳が無い

乱暴だけど、優しさが伝わってくる。


安心する。


「しかしながら旦那様、一つよろしいでしょうか?」

「ん?なんだ?」

「わたくしの『おはし』だけ少しだけ形状が異なるようなのですが………」


そしてわたくしは、自分の目の前に置かれているわたくし専用の『おはし』を見て、周りの方達が使っている『おはし』と少しだけ形状が違う事に気付き、旦那様へと聞いてみる事にする。


「ああ、それは初心者用だからお箸に輪っかがついている物だな。慣れるまではそれを使って覚えると良い。問題なく使えるようになれば、シャーリー専用のマイ箸を一緒に買いに行こうか」

「す、すすすすっ、すぐにでもこの『おはし』をマスターして見せますわっ!!」


どうやらわたくしの元にある『おはし』は初心者向けの物らしく、確かに言われてみれば二本の棒を片手だけで操るのは難しそうではある為、慣れるまでの補助としての機能が付いている物を用意してくれていたようだ。


さらに旦那様はこの『おはし』をマスターしたらわたくしだけの『おはし』を買ってくれると言うではないか。


そして他の皆様の前に置かれている様々な色や形、キャラクターが描かれている『おはし』を見てわたくしはが俄然やる気が出る。


花の柄や、動物のイラストが描かれた『おはし』を是非とも買って頂き、一日でも早く自分の『おはし』を使ってご飯を食べてみたいものである。


そんな事を思っていると朝食が出来上がったのか、皆の前に配膳されていく。


今日の夕食はお味噌汁に焼き魚(今回の焼き魚は旦那様曰く『さば』という魚らしい)、玉子焼きにマカロニサラダ、ご飯のお供として昆布の佃煮、生卵、口直しにお漬物、小鉢に大豆とひじきという物を煮た物である。


基本的には前に食べた朝食と殆ど同じ様な献立ではあるのだが、魚が変われば味も変わる事を体験した身としては、早くこの焼き魚を食べてみたいという食への欲求が溢れ出してくる。


旦那様元へと嫁いでから、日に日に増して魚が好きになっていくのが分かる程、焼きも生も美味しい上に魚の種類の数だけバリエーションがある事を知った今では肉の中で何が一番好きだと言われれば魚肉と答える位にはハマり始めているのが自分でも分かる。


それに、この『さば』という魚を焼いた身から染み出してきている光り輝く油。


これを見て魚の美味しさを知ってしまったわたくしの食欲が沸かない訳が無い。


「魚はお箸の練習としては難しいのだが、今回の焼きサバは骨を予め抜いてくれているからぐちゃぐちゃになる心配も無いだろう」


誤字脱字報告ありがとうございますッ!

ブックマークありがとうございますッ!

評価ありがとうございますッ!


(*'▽')

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