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 第24話 美鈴が連れてきた友達はまさかのオドオド系!? ついに部室へ集まった4人の新入生

「部室はここだ。」


 俺は入部希望の萩原雅人と一緒に部室棟に来ていた。


 「相変わらず埃くさいなぁ。」


 鍵を開けると、中からはむわぁっとした埃が漂ってくる。


 つい数日前に大掃除をしたとはいえ、長年放置された場所だけに一朝一夕では匂いが取れない。


 「へぇ〜、ここが部室ね。結構味があっていいじゃん。」


 「お気に召して頂いたようで。適当に座ってくれ。」


 萩原は辺りを見渡すと近くにあった椅子を手に取り、俺の正面へと座った。


 「みす…他の部員はもうすぐ来ると思うから暇を潰しててくれ。」


 「ああ…。」


 それにしても…何故こんなイケメンが文芸部に?

もしかして美鈴狙いとか?それは流石に穿った見方過ぎるか…。


 「なぁ、何で文芸部に?」


 疑問を口にする。この場合、普通に聞いた方が早いだろう。


 「その質問、答えなきゃ駄目かい?」


 「いや、別に義務は無いんだけど。ただ俺が気になっただけで…。」


 さっきの物腰穏やかな態度とは打ってかわり、怪訝な声を出す萩原。もしかすると…あまり触れられたくないところかも…。


 「気に障ったならごめん。忘れてくれ。」


 究極的には人数さえ集まめば良いのだ。美鈴は何かをしたいとは言っているものの、集まって直ぐにそこまで親睦を深める事は中々出来ないだろう。


 「いや、こっちこそごめん。皆が集まってから自己紹介するから、その時に話すよ。でも…。」


 「…?どうした?」


 何か言い辛い事でもあるのか?やっぱり美鈴狙いだったりして…。


 「正直に言うと…別に文芸部じゃなくても良かったんだ。」


 「え?どう言う事?」


 引っ掛かる言葉につい、聞き返してしまう。


 「誤解しないでくれよ。君が思っている事じゃないから。何て言うかな…、君と倉瀬さんが居るからと言うか…。」


 「…?ますます分からんぞ?」


 ?マークが増えていくばかり…、つまり、纏めると…俺と美鈴の両方が目当てか!


 「確かにお前程のイケメンなら引く手あまただろうが…済まないな。俺は男性は対象外なんだ。」


 「やっぱり誤解してるじゃないか!違うって!」


 「お前はきっと初めて振られる経験だろうが、心配するな。これも青春の1ページだ。」


 「だから違うって!?」


 「オース!!何か楽しそうな声が聴こえるじゃないですか!」


 二人で談笑(?)してたら、美鈴が部室へと入って来る。


 「私達が居なくて寂しいからってイマジナリーフレンドを作るなんて…そんなに私が恋しかったんです…っている!!」


 入って来て早々に五月蝿い奴がきたな。


 「遅いぞ。待ちくたびれたわ。それと俺は一人で喋る様な器用な事は出来ない。」


 「それはごめんなさい。…じゃなくて!その人は誰なんですか!」


 萩原に指を指す。


 「萩原雅人です。宜しくどうぞ。」


 「あっ、こちらこそどうも。」


 先手を取られた美鈴は急いで挨拶をする。

 

 「それで?何だっけ?俺に部員は集められないだろうと踏んでたんだろ?」


 お返しとばかりに煽る。


 「ぐぬぬ…。」


 悔しそうに歯ぎしりを立てる。どうやらそうとうらしい。


 「ところで、もう一人は?」


 「はっ!そうでした。浩志くんに構っている場合じゃなかったです。」


 そう言うと、部室から顔を出すと入っていいよと、外の人間に促した。


 「お、お邪魔します…。」


 入ってきたのは大人しそうな子だった。髪は短かめのボブカットで顔に左右対称のそばかすがある。


 「ほら!シャキッとする!…こちら私の友達の…。」


 「さ、佐渡霞です。よ、よろすくお願いします。」


 (余程緊張しているのかな…。何か意外。)


 美鈴の友達と聞いていたから、きっと似たようなな性質の子が来るとばかり思っていた。だが、現れたのは似ても似つかない様なオドオドした子だ。


 「大丈夫か、佐渡さん?コイツに脅されてない?友達になってくれないと変な事するぞ…とか?」


 「なんて事を言うですか!」


 「そ、そんな事無いです!みーちゃんはいつも私に優しくて…。」


 あっ、その呼び方本当だったのね。


 「ごめんなさい。何かお気に召しませんでした?」


 恐る恐る佐渡さんは俺の顔を覗く。


 「あっ、違うんだ。逆に安心したよ。」


 「逆に?」


 よくよく考えたら、美鈴一人で手一杯なのにもう一人似た奴が居たら俺の気が休まらない。


 「何でもない。こっちの話。」


 「僕も話に混ぜてくれないか?」


 蚊帳の外の空気を感じたのか萩原が割って入ってくる。


 「って萩原くん!?何でこんなところに!」


 「やぁ、こんばんは佐渡さん。」


 おや?二人には面識があるのか。


 「知り合いなの?霞ちゃん?」



 「うん、同じ一年二組なの。というか萩原くんは学年…ううん、学校でも有名人だし。みーちゃんは知らなかったの!」


 「全然。そう言う話に私疎いし…。」


 やっぱりか、こんなにイケメンならそうだろうとは思っていたが…、確かに、言い方は何だか文芸部にはそぐわない。


 「その有名人が何故、文芸部に?」


 美鈴は躊躇無く尋ねる。本当怖いもの知らずだな。


 「上手く言語化が出来ないけど…秋元くんと倉瀬さんがいるからかな…。」


 俺と一緒の言葉を返される。これ以上は言うつもりは無いと俺に対してにも聴こえる。


 「ふ〜ん、まぁ…いいでしょう。これで部員は4人です!もう一息ですよ!」


 後一人か…。文芸部再始動も近いな!


 

 


 



 お読みいただきありがとうございました!蓋を開けてみれば「超絶イケメンの雅人くん」に続き、美鈴が連れてきたのは「オドオド系ボブカット美少女の霞ちゃん」! 賑やかで最高なメンバーが部室に揃いましたね。もし「続きが気になる」「面白い」と感じていただけましたら、ぜひページ下部からブックマーク登録や評価(★★★★★)をいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

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