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13.本日のご予定は

目の前にはで巨大な書類のタワーが…これは何?


それは朝ご飯後の出来事だった。


「それで今日からどうしたら良いのかしら?」

「前もって予定など分からないんですかね?指示があると思ってたので手持ち無沙汰ですね」


昨日から皇太子妃選抜が始まり、王城で泊まった最初の朝。いったい何をすれば良いのか分からなかった。ピーラポック侯爵は、基本的には毎日、妃教育、殿下や他の妃候補との交流が予定されているって言ってなかったっけ?



「刺繍はどうですか?」

「生まれてこの方したことないわよ。そんな時間なかった」

「エルレナ様は魔法で地面に絵を書くほうが得意ですもんね。テーマは魔物のオンパレード」

「なにそれ失礼な!」


バルディリス領の城壁で魔法をぶっ放して作っていた、魔物の死骸をアートに例えたのだろうか。悪趣味な。バルディリス領では手持ち無沙汰になることなどなくて、魔物退治や領地の運営の手伝い、兄様達と遊びに出かけたり、色々とすることは多かった。


「じゃあこれはどうですか?」

「ちょっと…もう少し…違う本がないかしら」


アリーが差し出したのは、薄ピンク色の分厚い冊子で表紙には薔薇まみれになりながら見つめ合う男女。コテコテの恋愛小説だ。私にはかなりハードルが高い。


「ワガママ言わないで下さい!王城には帝国一の図書館があると聞いて、そんなに本持ってきていないですよ」

「ごめん。じゃあその本を読むわ」


この部屋から勝手に出ても良いのか、出歩いても良い王城のエリアとはどこなのか。何も分からなかったので、とりあえずアリーが貸してくれたコテコテの薄ピンク色の本を読むことにした。



読み始めてしばらくしたところだ。初めてじっくり読む恋愛小説はなかなか面白く読み込んでしまった。

トントンっと部屋のドアがノックされた。


「はい」


私の代わりに刺繍をしているアリーが出てくれると、ピーラポック侯爵と私専属の侍女の内の2人が大量の書類を持ってきたのだ。その量どうしたの?


「おはようございます、エルレナ殿下。昨日はウチのクラウスが大変失礼しました」

「おはようございます。いえいえまさかあそこで会うとは思いませんでしたが、お気になさらず」

「まさかあんなに怒ると思ってなくて。俺がしっかりと躾けておいたので、もうあんなに迫ってこないはずです!今日もいっぱい仕事を頼んでおいたので」


ピーラポック侯爵が爽やかな笑顔でそう言った。クラウス様は今頃押し付けられた仕事に励んでいるということらしい。今日は会わずに済むかな。今日と言わず期間中できれば避けて過ごしたいけども。


「それでですね、これが今日の予定です」


ピーラポック侯爵は机の上に積み上げられた書類をポンと触った。ん?これが今日の予定?


「書類仕事の適性を見ることも大事かと。后殿下が舞踏会の準備に追われてて書類仕事が滞ってるんですよ。なので候補者様達に手分けして、合間にしていただけないかと。クロード殿下と僕達からです」

「私がですか!?こんな重要な皇室の書類、拝見するのはマズイとのでは?」

「大丈夫です。読まれてマズイのはクロード殿下と俺達が…いや主に俺とクラウスとカーライルかな。クロード殿下とユージンは書類間違えるから、あんまりさせてなくて。だから見られても問題ない書類だけ集めました」

「え…クロード殿下、書類仕事苦手なのですか?」


ユージン兄様が書類仕事できないのは分かる。バルディリス領でも書類の文字を誤読するわ誤字するわで、ヴィル兄様が雷を落とし、最終的にはその書類仕事が私に周ってきたのだから。あ、雷というのは本物の雷だ。ユージン兄様が大事な書類を失くした時に、ヴィル兄様は怒りすぎて魔力のセーブができなくなり本当に雷を落としてしまったのだ。もしや同じタイプの脳筋なのか?いや、祭りの行動を思い出すとあり得るかも。


「ここだけの話だけどね。ユージンの妹だから特別だよ、秘密にしといてね。クロード殿下はカリスマ性がすごいし民衆からの支持が厚いからすごいところもいっぱいあるんだよ。だから俺らが支えないとね」

「そうなんですね。侍従の方達も大変なんですね」

「それにクラウスがいるからなんとかなってるんだよね。アイツ、クロードの従兄弟だから王位継承権持ってるでしょ?だから皇室の重要な書類も読んで良いんだよね」

 

もはや苦笑いだ。ランカスター公爵家に情報思いっ切り漏れてるじゃん。だから最近のランカター公爵家の勢力が強いのか。そのランカスター公爵家を敵に回したバルディリス辺境伯家は大丈夫なのだろうか?


「なのでクロード殿下の妃になるためには書類仕事もかなり重要だよ!だから今日の午前中はこの書類お願いします。午後からは妃教育があるからね」


何だこのスケジュール…ピーラポック侯爵はニコニコ手を振りながら、私の部屋を去って行った。この大量の書類を残して。


書類押し付けられた件。クロード殿下は完璧ではない王子様なのです。

タイトルを少し変えました。ややこしくてすみません!これからもよろしくお願いします。

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