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面倒事-6

「全く...この世界にもナンパがいるとは...しかし俺は男だからなぁ...」


まさかナンパをする奴がこの世界にいるとは思っていなかった俺は驚きながらもナンパ野郎を撃退することに成功した。俺はそのままギルドを出ようとすると、へレーナが入ってきた。


「エイジ殿、中で物凄い音がしたのだが何があった?」


「あぁ、ナンパをしてきた輩がいてな。そ奴らを成敗してやったところだ。」


そう言って俺はチラッとナンパどもが伸びている方に顔を向ける。


「そうか...では行こうか。エイジ殿を国王はダスベスト帝国の使者として客室に迎え入れるようだ。」


「しかし、この世界にあるかどうかわからないのだが...」


実際、俺がいた世界にもこの世界にもそんな帝国は存在しないからな。まぁ多少はこの『ダスベスト帝国の軍人』という肩書を持っていれば国を行き来しやすくなるだろうな。


「まぁいいではないか。早速だが今夜謁見を行う。その時まで護衛として付くので自由に観光せよ。」


「それじゃあお言葉に甘えて。」


俺はそのまま観光を楽しんだ。護衛がいるとナンパ野郎共も近づいてこないから物凄く楽だ。












皆さーん!今私は何処にいるでしょーか?


................


正解は俺は今謁見の間の前にいます。なので夜ですね。流石に気分が高揚します。(深夜テンション)ちなみに仮面はまだ外しています。


「いいか?部屋に入ったら下を向きながらある程度進むんだ。その後指示があるからそれまではその場で跪くんだ。」


「分かった。一応他人の目もある。舐められないようにだけはするさ。」


その時扉が開いた。目の前には謁見の間という名前に相応しい部屋になっており、玉座には国王が座り、部屋の横の方に貴族らしき者たちが数名並んでいる。


そして俺はある程度歩きその場で跪いた。


「お初にお目にかかります、国王陛下。私はダスベスト帝国軍所属第31攻撃旅団長 シラフ=エイジ中将と申します。」


「うむ、へレーナから詳しい話を聞いておる。先ずは面を上げよ。」


俺は顔を上げる。国王の顔からは昼頃のただのおっさんはいなくなっており、国王としての威厳溢れる表情になっている。


「ワシから要件を一つ話そう。わしの娘...へレーナを助けてくれて感謝する。」


「国王陛下、私にはもったいないお言葉でございます。私はただ偶然通りかかっただけです。」


「そうか...謙虚なのだな。それでは二つ目の要件を話そう。」


国王はここでいったん言葉を切る。おそらくだがかなり大切な案件なのだろう。向こうにとっても俺にとっても。


「...このデレスト王国に援軍を送ってほしいのだ。」


「残念ですが...ダスベスト帝国はおそらく援軍を送ることはできません。」


俺の言葉に国王とへレーナ以外がどよめきだす。


「おそらく私はそちらの世界の勇者召喚と呼ばれるものの類でこの世界に呼ばれたものです。なので、この世界にはダスベスト帝国と呼ばれるものは存在しません。」


「そう...なのか...」


俺からしたらわざと残念がっているように見える。実際、俺がこちらの世界の者ではない事はへレーナから教えられている。


「ですが、一つだけ提案があります。」


「...提案?」


ここで俺は一つ賭けに出ることにする。この賭けで勝てれば俺はこの国で過ごせる。負けたらどんなことになるのかは分からない。


「そうです、この私を『傭兵』として雇うか『騎士団』に入れるか、と言う提案です。」


「ほぉ...此方のメリットは?」


国王の眼光が鋭い。恐らく、この話は国王として聞いている。ここでへまをやらかすことはできない。


「私はある魔法が使えるのですが...」


「魔法...どのような魔法なのだ?」


「このような魔法です。」


俺は手のひらにコルト・M1917を召喚する。


「これは...!」


貴族たちは頭の上に?が浮かぶような表情をしているが、へレーナはこの武器を見たことがあるので思い出したような表情をする。


「これはへレーナ様を助ける際に使用した武器です。小型の矢を速く、遠くに飛ばすことが出来る武器です。」


俺はいったんここで言葉を切る。国王もこの武器の価値が分かるのなら俺を引き留めるはずだ。


「これを国王陛下の為に振るいましょう。」


「ほぉ...なるほど。鎧は貫通するのか?」


「えぇ簡単に。」


俺の言葉にまた貴族たちがどよめく。


「なるほど...分かった。へレーナよこの者は信頼たる人物か?」


「はい父上。この者は今日監視していましたが、不審な行動を見せず逆に我々に友好的に接しておりました。」


え、護衛って言ってたけどあれ監視だったの?俺もしかして騙されてた?


「ふむ...分かった。我々には雇うほど十分な金はない。だから騎士団として迎え入れよう。」


「ありがたきお言葉。」


よし、何とかなったかな。このままうまくいけばいいのだが。










結果的にその後の話し合いで決まったことはこれだ。


・俺は騎士団に特例として入団することになる。


・騎士団に新しく『遊撃隊』と言う部隊を設置。隊員は俺が認めた者のみ。




こんな感じになった。新しい部隊を作ったのはほかの奴らが足手まといになるから。それだけだ。


まぁ明日から仕事らしいから早速騎士団の寮に行きますか。

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