83/350
#83
「まあそのデブに用はありませんから、煮るなり焼くなり片腕のヒジから先だけ油で揚げるなり好きにすればいいですわ」
「それすげーイヤッス……」
思わずテツヤが口を挟むけど、本題はもちろんそこじゃない。
「それより、テツヤさんのショートソードを取り返してきなさい。さもないと、事務所に乗りこんで全員、片腕のヒジから先だけ油で揚げてやりますわ」
「ハギさん、それやりたいだけッスよね?」
嬉々として語る様子を見てると、そうとしか思えない。
「それに、ドスのことならそんなに無茶しなくてもいいッスよ? そりゃ惜しくないワケじゃねえッスけど」
テツヤはこれまでにも何度か言ってきたけど、ハギはそこだけはどうしても譲らない。
「いいえ、いけません! あれはテツヤさんが元の世界から持ってきた、数少ないアイテムの1つです。あれを失ったら、テツヤさんにはもうそのゲロダサいシャツしか残らないではありませんか?」
「ハギさん、このアロハのことそんなふうに思ってたんスね……」
ある意味、ドスの件よりそっちの方が大ダメージ。




