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#77
業っ!
詠唱も予備動作もなく、いきなり発生した炎の球がカヌレを襲う。
「うわあ!」
ギリギリのところでどうにかよけたカヌレ、ぶざまにひっくり返る。
「いきなり何しやがる!」
起き上がって怒鳴るカヌレに、手のひらをかざすハギ。
「次は当てます。昨夜のワタクシと同じだと思ったら大間違いでしてよ」
「な、何言ってやがる」
ハギの剣幕に圧されつつ、それを手下に悟られないように平静を装うカヌレ。
その後ろでは宿の偉い人が、こっちは装う余裕もなくただオロオロするばかり。
「ひいい、ケンカはやめてくださいい。宿が燃えてしまいますう。やるなら外で、宿に迷惑の掛からないところで、勝手に殺し合ってくださいい」
「コイツの言ってることもなかなかのクズッス」
「ふざけやが――」
反撃に出ようとしたカヌレの顔面に、炎が直撃。
「当てると言いましたわよね?」
平然と告げるハギ。目がヤバい。




