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まず老人はネリキリと名乗った。
「ワシはこの宿で料理人をしておる。今みたいなヒマな時間は、ここで客を相手に賭場のマネごとをして小遣いを稼いどるっちゅうワケよ」
食堂を勝手に使えるのも、そういう理由らしい。
「アンタらには世話になった。力になれることがあったら、何でも言ってくれ」
「そう言われましても、戦闘能力はほとんど期待できませんし、せいぜい爆薬をくくりつけて敵陣に特攻させるくらいしか――」
「ハギさん鬼ッスか」
テツヤは無茶を言うハギにツッコみつつ、ドン引きしたネリキリに尋ねる。
「オイラたちに必要なのは情報ッス。実はカヌレって名前のゴブリンを捜してるッス」
「カヌレ――ああ、アイツか」
「知っていますの? なら今すぐ全部話しなさい。隠し立てすると、指を1本ずつペンチで――」
「ハギさんちょっと黙っててほしいッス」
話がちっとも前へ進まない。




