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虐められていた最強高校生  作者: んれる
学校の破滅編

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目的と首相

 次の日、いつもと変わらない嫌がらせを受けながら義昭は昼休みを迎えた。


木森 林は友達にご飯に誘われたらしく、義昭は久しぶりに1人で食べる事にした。


晴天の屋上という絶好のコンディションで食べる事は、義昭の心を少しだけ開放的にした。


自然と独り言が漏れ出てくる。


「あの教師はいらないな。殺しても問題はない。」


物騒な言葉がスラスラと出てくるなかで、ふと生徒会長の留萌 一三二の事が頭に浮かんだ。


少し考えたあとで


「まぁ生徒会長がいるかどうかは、会ってから確かめるか。」


と言ってから、食べ終わったゴミを袋に入れていた時だった。


「義昭君、私がいるかどうかってどういう意味?」


入り口のドアから一度だけ聞いたことのある声が聞こえてきた。


その方向を向くと、いつもは護衛のように纏わり付いている生徒会メンバーを連れていない留萌 一三二がそこに立っていた。


その顔は、口はニコニコしていたが真顔だった。


必死に取り繕おうとしているのが、火を見るより明らかだった。


「随分と無防備に来ましたね。襲われるとか思わないんですか?」


と義昭は冗談めかして言うが


「大丈夫だよ。多分だけど人を襲うようなタイプじゃないでしょ君は。」


と見透かしたように一三二は言ってのける。


それだけでは言葉は終わらず


「それに、私を襲っていいのは私に勝った人間だけだから。」


と付け加えた。


大体の人間性を義昭は理解し、他の言葉を一三二に投げた。


「それより、どうでした?僕からの贈り物は」


そう聞かれ一三二は、質問の意味を理解し返答した。


少し不満そうだった。


「ハズレを送ってくるなんて、もしかして私ってナメられてる?」


ちゃんと届いた事を確認し、感想まで聞けた事で義昭は満足したが、相手が少し怒っているため謝罪を口にする。


「それはすみませんでした。僕の目的にもし付いて来てくれるなら発展途上じゃ務まらなかったので。」


そこは、一三二も気になっていた部分だった。


というのも、昨晩の林との会話で

………………………………………………………………………


「そういえば木森さん。貴女はどうして日出 義昭君と一緒に行動してるの?」


「どうしてですか。」


「正直言うと、彼は可哀想な一般人で、貴女は指名手配になるくらいの殺人鬼。一緒に行動するメリットなんてないと思うんだけど。」


そこまで言われたあと、林は椅子に腰掛け再び話し始めた。


その眼は、何か覚悟を決めたような密かなものを一三二は感じた。


「一般人と言いましたが、多分彼は私以上に人を殺してますよ。」


そう聞いて一三二は驚いた。


普通に見たら、国の政策で対象になってしまった可哀想な一般人である彼が、殺人鬼の木森 林より人を殺している事はにわかに信じられなかった。


林の言葉は続く


「でも、私みたいに無差別じゃなくて何か意図を感じるんです。」


「意図?それってなに?」


「分かりません。何か目的があると思うんです。だって」


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………………………………………………………………………


「昨日の木森さんと話しててずっと気になってたんだ。君の目的ってなんだろうって」


なるほどといった感じで義昭は立ち上がり、一三二と目線を合わせ話し始める。


「僕の目的は人間の間引き、簡単に言えばいらなそうな人間を排除するだけです。」


「間引き?それってあの爺さんと」


「そうです。今のこの国の総理大臣とやってる事は同じです。違う点を述べるなら彼は立場上は上の人間を間引いてますけど僕は立場関係なくやってる感じです。」


憂いなく言ってのける義昭に、一三二は少しばかり不気味さを感じた。


今の総理大臣は、簡単に言うなら迷わない人だ。


かつての日本の司法には、疑わしきは罰せずという言葉があったらしいが、彼はその言葉を徹底的に削除した。


彼の理念は疑わしきは罰するという、今までの常識を真っ向から否定していた。


彼曰く、殺人や犯罪を起こした明らかな情報があるなら生きる時間を伸ばす事はしないとの事。


そして、彼は賄賂が嫌いだった。


収賄疑惑があった議員は軒並み除名した。


どんな重要な役職に就いていようと関係ない。


「国の事を考えなければいけない人間が自分の利権ばかり考えるなくだらない。」


そう吐き捨てたという。


そういう諸々を思い出しながら一三二は話し始める。


「賄賂とか裏金とかが嫌いで、それを受け取らない態度を取れる人間を編成したのが私達、長って呼ばれてる人間なんだ。」


一人ヤバいけどね。


と付け加えて話し終わり、義昭の方に向き直った。


「まぁ僕の場合は、単純にこの国にいるかどうかで判断しているので頑張って働いてる人間は殺しません。」


義昭は、屋上のドアに近づきながら扉を開けて


「まぁ僕がいらないと判断したら、たとえ長でも殺しに行きます。」


そう言って、屋上を後にした。


一人残された一三二は、天を仰ぎながら


「じゃああの男は消されるなー。」


とボソッと呟いた。


そして一度目を閉じて深呼吸をした後


「じゃあ私もそろそろ腹を括らないとね。」


という言葉と共に屋上を後にした。


その後彼女はメッセージアプリでとある友人に


「頑張るね。」


とだけ残したという。

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