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第38話:道なりの冒険



 次の日、レイム達はファイテンラスク領域内に転移し西を目指した。


 ここ周辺は高原で山々に囲まれており、モンスターも最弱から困難な敵までそろっている。

 レベル上げにはいい所だと思う。


 冒険者などにとっては、この周辺はランクA強者級のレベルの冒険者がこの辺りには徘徊している。

 冒険者だが、はっきり言えばクエストによって報酬は決まり、より多くのお金を稼ぐためなら難関なクエストへ挑むが……稼ぎがいいとは思えない。


 冒険者の他にはギルドというチームが世界には幾つもある…。


 そんなに沢山いては、クエストが減るのではと思うが…少し上から目線で言うと、下位、中位のモンスターは冒険者が、そして上位のモンスターになると体積も大きくなったりでギルドが任されている。


 モンスターとは、下位のモンスターは知能が低く戦闘力も低い、中位や上位には高い知能を持っている。

 そして残念なことにモンスターという分類にドラゴン種、悪魔種、幻人種なども入っている。

 

 …ので、まぁまぁ、こっちにも被害が少し来たということは事実だ。


 ……はっ、だが我が種族は最上位のギルドしか無理だろう…。とレイムは思っているが、今現在で世界ランキングのギルドの中で最上位に入る者だったら撃破するかもしれないなぁ…。


 最近はそうゆうことはない…本来クエストを出す前は、ギルド本部があるエレクシアから各支部にクエストがその地域に関するクエストが届くが、そのクエスト一つ一つを話し合いで出すかどうか決めると言うことだ…。


 その所の話は詳しくないが…大体はそんな感じだ。




 そして散歩のように4人と一匹は風が気持ちいい日に草原を歩くなんて…レイムによってはガチに初めてのことだ。

 ずっと、黒い草原だったから……。


 道なりに進んで行き、ソージがあることに気付いた。


 「だけど~何でかモンスターが全然、現れないんだが、どうゆうことかな…」

 ここは高原の中なのにモンスターが襲ってきてもおかしくはない。

 

 近くには森もあって、森からモンスターが出てきてもおかしくないが……。


 「多分、レイムちゃんでしょ。魔力からしたら膨大だもん」とソピアが原因を数秒で突き止めた。


 まぁ……それはそうだ。


 そこまでは、誰も考えていなかった…。

 まさかとは思うが、膨大な魔力のせいでモンスターが近づいてこないとは……。


 そのことに気付いたレイムは「これじゃあ面白くもなんともない~。冒険者でもあり勇者でもあるんだから戦闘の1つや2つやらないと~」

 やっぱりそうか。


 さすが、好戦的性格…。



 するとロナはレイムに指輪を渡した。

 「そうなると思って、魔力や覇気を抑えられる指輪を…」とロナがレイムに差し出したのは、輪の部分が光を反射する銀で窪みには紫色の宝石がはめ込んであった。


 その紫の石は、魔力や覇気などの自分自身から発生するエネルギーを抑える力がある。


 おぉ~ロナは何でも持っているな。

 ロナにそう言われ、レイムは左指の薬指に指輪をはめ込んだ。


 すると魔力透視で見える、レイムの周りに漂う黒い靄がみるみると消えていった。

 「これで少しはモンスターが寄ってくるはず…それと…ここからの戦闘は剣だけで戦うっていうのはどう?」とレイムは戦闘制限を出した。


 「魔法もマジックアイテムのなしでか…」 

 「そう、魔法とか使っちゃったら面白くないじゃん」


 それもそうなのかな……。

 まぁ、俺達はここのモンスターに苦戦するほどでもないし……。


 「じゃあ、それで決まりで…じゃあ先に進もうか…」レイム達は再び前に歩き出した。




 大分進んだ先でレイム達は戦闘をしていた。

  

 「ドラゴンライダーは魔法攻撃が弱点だ。剣を当てるには防御の薄い所を攻撃して!」ソピアは後方でモンスターの弱点など前線のレイムとソージに伝えていた。


 名の通り、ドラゴンの特徴のシルエットで二足歩行で剣と盾を装備し、胸、足、腕に防具も装備している。

 素早さは人間の平均のちょっと上だ。


 「てぁぁぁっ!」レイムは後ろに回り、背中を切り裂いた。


 見事にダメージが入り、緑の液体が吹き出した。

 「ギュァァァァッ!」と叫び声を上げ、動きが少しの間停止した。


 「うぉぉぉぉっっ」ソージは剣に光の力を込めた。

 剣に力を溜める攻撃は魔法などに入っていないのでセーフとなる。


 いわば剣術だ。

 

 剣の道は努力すれば、それなりの技術と強さが付いてくるが、才能がなければ、いくら磨いてもそこで止まってしまうのが、剣術や他の術でも言えることだ。


 そして剣に力を込めるというものは、自分自身の力を名の通り、力を宿すということだ。

 それを取得するには自分自身に流れる力を自覚し感じなければできないもので、上級の技だ。




 そして、力を込めた剣をドラゴンライダーの頭を狙って剣を振った。


 するとドラゴンライダーはソージの剣を盾で止めたが、その剣は盾を砕き、ドラゴンライダーの頭を斬り刻んだ。

 

 たった2回でドラゴンライダーは光に包まれ、消えていった。


 その後にはドロップしたアイテムがあった。

 ドラゴンライダーのドロップアイテムは様々だが、全てのモンスターに共通する者はその対象の属性を石を結晶化してドロップする。

 ドラゴンライダーは風属性なので、緑と青の混ざった色の石が転がっていた。


 冒険者やギルドで名の上がる、レアドロップアイテムは当たり前だが、伝説級のモンスターや代表的なのはドラゴンだろう。


 となると…レイムを倒すと何がドロップするのかなぁ…。

 



 「まぁ、剣術はこんなものかな…」レイムは水晶を持ち、地図を展開した。

 「炎の要塞ファイテンラスク領域を行くには、途中で大きなダンジョンがあるから…えーとそこまでは…5日くらいかかるかな。気は遠くなる~」ソージ達も地図を見て現在位置を確認した。


 今現在は高原の中間付近にいた。

 「じゃあまずこの高原を出て、深い森を抜け…」俺は気付いた。

 考えてみればこの距離を徒歩で歩いた者は冒険者でもいない…面白くないとは言え、ダンジョンはあえて入るとかそうゆう考えもあったのかもしれない。


 俺がこう悩んでいると4人全員その事を考えていた。

 なんとソピアも…。




 すると遂に「だけど…距離が…」とレイムは言った。


 よく言ったレイム、面白くないからと言ったのはレイムなんだけどな。


 「そうだな。だったらダンジョンはあえて入るというのはいいと思うのだが…」ソージに続き、ソピアが流れに乗った。

 「そうした方がいいかもしれない」

 「そうだな。食料に関しても一週間分なんてとてもじゃないが持ってはいないしな」


 4人が少し日汗をかきながら、まっすぐにその方向に賛成した。


 だよね~。なんでこんなバカなんだろう。


 「じゃあダンジョンまでどうするんだ」とソージはそこまでの移動手段をどうなのかと思った。


 「じゃあレイムが…」レイムは道を外れ、魔法陣を展開した。

 「召喚……エンシェントドラゴン!」とレイムは召喚する名を叫ぶと魔法陣が強く光り出した。


 すると地面の魔法陣からエンシェントドラゴンが飛び出してきた。


 あの古のドラゴンを召喚するとはさすが神様と言うべきか。

 一様の情報だが、レイムは一応全てのドラゴンの名前を把握していた。

 

 そして、全部のドラゴンを召喚が可能だ。

 


 こうして俺達はエンシェントドラゴンに乗り、途中のダンジョンまで進んだ。


 空からの景色は全く違った。

 風が気持ちく、ドラゴンの驚くスピードにあっという間にダンジョンへと進んだ。




 そして、入り口の前に降りた。

 このダンジョンは謎がいっぱいらしく秘密の部屋など多々あるらしい。


 外観は大きく地面が盛り上がっているようだ。

 この外観からして下に続いているだろう…。


 冒険者はあまり入らない場所で中はとても広く、迷うという。

 遺跡の調査はその仕事に文句…いや完全に文句だが…探索が続かないとはもっといい人材を……。

 愚痴はここまでにしよう。


 俺はついて、その情報を聞いた時そう思った。

 恐らくみんなも正直心の底で思っているはずだ。


 勇者パーティー結成をして、ダンジョンに挑むのはこれが初めてだな。

 この頃は初めてが多いなぁ…。


 まぁ、予想では何とか済みそうですけど……。

 

 「じゃあ、みんな勇者パーティーの初めてのダンジョン張り切っていこうっ!」

 勇者パーティー4人と一匹は深きダンジョンへの大きな扉をゆっくりと入っていった。

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