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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第百六二話 英雄譚その4      

今晩は。

投稿です。


「術?話術か?」


 とぼけて見せるコジロ先生。

 ここで雨天がバンブに話しかける!

 雨天の席は一番前のドアの横、バンブは一番後ろの窓側だ。

 デカイ声で力強く話す!


「バン!よく聞け!この授業は表と裏がある!」

「!?」


 パリン!と何かが割れる音を感じるバンブ。


 ……ふふっ……

 ……だよなぁ……

 ……そうそう……


 ここで教室の雰囲気がガラリと変わる!

 妖気を帯びたのだ!


「なんだ、種明かしをもうするのか雨天?」


 愕然とするバンブ。

 コジロ先生の妖しい目が、バンブを捉える。


「バニッシュン君、これは歴史の授業だが、魔法使いの授業でもある」

「え?」

「魔法使いの言霊の授業だ、相手を話に引き込み周囲を見えなくするくらい熱中させるか魅了する、これを覚える授業でもあるんだ」

「なっ!?」

「私の話の呼吸、タイミング、言葉の強弱、これを覚える。覚えて呪文を唱えると魔法が強化される。これを教えている授業が裏授業だ」


(これはとんでもない学びの場だな!)


 俄然、この『学校』に興味以上の関心を持つバンブ。

 一方、こちらはユトラン。


「?????」


 ?の連続である。


「そして、これを無意識に使って失敗したのが雨天だ」


 皆の目が雨天に向かう!


(え?)


 コジロ先生の目つきが明らかに変わる。

 その目は、いつもバンブが戦いの場で見ているあの目だ。

 戦士の目だ!


「雨天、朝皆に対して逃げるように促(うなが)しただろう?バニッシュン君には効果がなかったが、他の皆は従った。結果はどうだ?」

「……ユトちゃんと委員長が泣いた」

「この愚か者め!運動場10週、走ってこい!女の子を泣かせるなんてそれでも騎士か!」


 驚いたことに雨天は黙って従った。


「はい……ごめんな、委員長、ユトちゃん」


 そう言って雨天は静かに教室を出て行った。


(この先生、何者だ!?)


 少なからず驚くバンブ。


(これは貴重な経験では?)


「さて続きだ、委員長」

「え……あ……はい……ここでコジロ先生は、英雄ラプラスはオリオン塔280階を目指し、失敗して死亡。パートナーの黒魔導士も病で亡くなったという。どこが英雄なのだ?塔に関しては今の人たちを変わりない」


 ……意外と冷静……

 ……いや、冷たいか?委員長……

 ……そこがいい……

 ……おい!だから誰だ!?……


「西のエルフによると英雄ラプラスは塔ではなく、ブンドル国攻防戦の功績で英雄視されたのだろうと話していた」

「あ……はい……そうなのですね」

「北のエルフには二つの話が伝わっていた」


 ……結構お話、残っているね……

 ……誰もまとめないのさ……

 ……他の英雄研究が金になるってか?……

 ……大人の世界だ……

 ……いやん……


「委員長、英雄ラプラスの性別は?」

「え?……あ……はい……男性かと」

「ではパートナーの黒魔導士は?」

「え?女性かと……!?……え?」


 ……え?もしかして……え?

 ……え?おいおい……


「そう、黒魔導士は男性だったと伝わっている」


 ……え?……

 ……え?ええええええええっ!?……


「まぁ解釈は人それぞれだ。もう一つの伝承は英雄王ラプラス、実は女性だったと伝えている」

「え……あ、あの同じ北のエルフ村にですか?」

「そうだ、同じ北のエルフに性別が逆転したラプラスの話が残っている、不思議だとは思わないか?」


 今回はここまでですじゃ。

次回サブタイトルは未定です。

毎回ご愛読ありがとうございます!

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