第百三八話 それぞれの強さ
今晩は。
投稿です。
「うーん、ロックさんはどう思っているの?僕のことを」
「……一流の戦士」
(一流かぁ……ロックさん、上には上がいるんだよ、SSSクラスの傭兵なんかバケモノだよ)
「どうしてそう思うの?」
「クライマーズ198、傭兵Sランク、実際戦いも見ている」
「じゃレイン団長は」
「レイン?」
「おう、ロック、私をどう評価する?」
「……やはり一流の戦士だ、クライマーズ198、騎士団団長」
「じゃ、デテイさんは?」
ギクッとするデテイ。
もの凄い迷惑顔である。
「え?俺?俺を出すなよ!バンブ!」
「いや、デテイさんも立派な戦士でしょう?僕はそう思っているよ」
「どこが!」
恥ずかしがるデテイ。
「どこが?ふふっ勇敢なところだよ!でしょ?ロックさん!」
「……ああ、そうだな」
今までの話しを振り返ると、デテイの強さがじんわりと見え始めるロック。
「ロックさん、この3人の共通点は何だと思う?」
「!」
「多分、それがロックさんの言う強さだと思うよ」
「共通点?あるのか?」
「自分で探しなよ!この話はこれまでだよ!デテイさん、これから無頼とお話し?」
ロックとの話を切り、デテイと会話を始めるバンブ。
「ああ、たぶん内容はお前達のことだろう」
「校長先生と話したヤツ?」
「!……そうだ、聞きたいか?」
「いや、聞かせたいなら最初から聞かせているはず、大人の話なんだろ?子供で学生の僕達は退散するよ、ルンルンいいかい?」
子供で学生ねぇ、とか思っているデテイとロック。
ルンルンは、テーブルに頭を付けているユトランに声をかける。
「ユトさま、ベッドに行きますよ、さ、手をどうぞ」
「……もうお腹一杯……ふふふっ……げへへ……」
爆睡中のユトラン。
そう、ユトランはバンブと出会ってから、安心して眠れる場所を見つけたのだ。
ルンルンは優しくユトランを抱き上げると、別荘(仮倉庫)に向った。
「別荘?仮倉庫の資材倉庫だろ?」
ロックが笑う。
冷めた笑いだ。
「ははっ!クライマーズ198で、大金持ちの世界的人脈者が倉庫で就寝か?」
「別荘と言ってよ!」
笑いながらバンブは去って行く。
「バンブ!」
「なに?デテイさん?」
「雨天は仇持ちだ」
「!」
「それ以上は言えん、本人から聞け!」
(デテイさん、雨天が素直に言うわけないでしょう!あの性格だよ!僕も聞かないよ!)
「……了解、襲撃があるかもって話しだね、注意するよ」
そんな会話を聞きながら、ロックは自分の立ち位置を考え始める。
そして今更ながら気がつく。
(ああ、俺は王との繋がりがあるからと、周りを粗末に扱っていたんだなぁ)
その時!バンブと眼が合った!
「ロックさん、僕に何か言うことない?」
「!……ありがとうバンブ、お前の意見、感謝する」
喜んだのはレインだ!
「よし!100点!今のセリフはカッコよかった!これからはそれで行け!」
「……うっせぇなぁ」
ガチンッ!
一瞬で眉間に皺が寄るレイン!
「ごらぁ、クソガキィ!前言撤回0点!今のセリフは惚れた女に言ってはいけないっ!」
「……レイン、酔ってるだろ!?」
「酒呑んで酔わないヤツは、いないっ!げふっ……」
食堂に酔っぱらい二人を残して、デテイは庭に出る。
そこには、風呂上がりの無頼と数十名の何かがいた。
黒い衣装。
頭部の中央に光る赤い眼一つ。
(噂に聞く鬼の目一族か?さすがにこえぇなぁ)
……では若、そのように……
フッと消える数十名。
音もしない。
「デテイどこまで知っている?」
(さて、さっそく引っかけか?ここは注意して返事しないとなぁ)
今回はここまでです。
次回サブタイトルは 第百三九話 問題児の内訳 です。
校長とデテイの密談が明かされます。
毎回ご愛読ありがとうございます。




