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二九
俺の顔を覗き込んできやがった。
血色の悪いこいつの肌が目立つ。
だけど俺は何も感じていない。
何も感じていないんだ。
『君は覚えていないかもしれないが、何処かに置いてきたんだ』
『おそらく……君の分からない場所。覚えていない場所の何処かにね』
何を訳の分からないこと。
それに、同じ言葉を二度も繰り返すな。
結局分からないことは分からないまま。
そのまま終わって何か悪いのか。
『感情を潰せば楽だ、そう考えたに違いない』
『まぁそれは自分本位の考え方だ。誰にでも持ってる』
『感情を表出させれば世界が崩れるようで怖いんだろう』
本当にウザい。
誰もお前の話なんて聞いちゃいないんだよ。
殺してやろうか、お前も。




