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26 討伐依頼の影に

令和になりましたが、今後もよろしくお願いします。

それと、久々の戦闘シーンです。

「とは言ったものの、何があるか分かんないしなぁ…」

「うわぁ…めちゃくちゃな量ね…」

「これ、全、部、依、頼…なん、だね…」



 流石は勇者の町。貼られた依頼の数が桁違いすぎる。

 この中からよさげな依頼を見つけるのは難しいぞ…



「ねぇ、これなんかどうかしら?」

「えっと、「ロッドグリズリー討伐 Cランク 報酬金貨5枚」…」

「どう?」



 …前言撤回。すぐに見つかった。

 ランクは高いが、俺達ならさほど難しいものではないし、報酬もCランクならそこそこ高め。

 受けない理由は無いだろう。



「あぁ、かなりいい。これにしよう」

「よっし!おーい、メリアー!」

「うん…?決まった、の?」

「あぁ、今から受けにいくぞ」

「ん…分かっ、た」



 少しボーッとしていたメリアを呼び出し、俺達は受付へ向かった。




「………」







「むぅぅ…なんで効かないかしら?」

「いやいや、効いてるぞ。…かすってるだけで」

「というか、あれズルいわよね!?」

「…まぁ、確かに」



 無事依頼を受けられた俺達は、外出許可を得た後、ロッドグリズリー討伐へ向かった。

 場所はデュートライゼルから少し離れた、俺達が抜けた森とは真逆の位置にある林だった。

 特徴としては、木の数はそこまで無いものの、背(・)丈(・)が(・)異(・)様(・)に(・)高(・)い(・)。

 また、径があまり無いわりに丈夫で、ちょっとやそっとでは微動だにしない。


 そしてロッドグリズリー。

 特徴的なのは樹木のような両腕。

 木の根のようにグネグネと動くだけでなく、ある程度伸縮可能、さらに少しの傷ならすぐに回復してしまう。

 また、腕の一部を木の根のようにいくつにも分けることができる。

 それらの特性と、生えている木々を利用して、先程から俺やナヴィの攻撃をかわしている。



「あーっ、もう!」

「おちつけナヴィ!攻撃が大雑把になってきたぞ!」

「分かってる!」



 だが、ナヴィの攻撃が当たらないとなると、長期戦になるのは確実。

 長引けばこちらが不利になりやすい。


 だったら、少し考えがある。

 俺は少し離れて地図(マップ)を発動すると、周辺部分を隅々まで見渡し、そして見つけた。



「ナヴィ、メリア!コイツを誘導するから指示に従ってくれ!」

「誘導!?分かった!」

「「回復(ヒール)」、りょーかい」



 俺の指示の元、俺とナヴィは挑発的に攻撃をし、メリアは少し遠めを維持しながら支援をする。

 ロッドグリズリーはまんまと食い付き、俺の見つけた場所へ誘導されていく。

 そして辿り着いた場所は…



「ここは…谷?」

「というよりは、崖だけどな」



 俺が地図(マップ)で見つけた場所。

 それはこの崖エリアだった。

 というのも、ここ一帯は普通の崖とは違い、道(・)幅(・)が(・)か(・)な(・)り(・)狭(・)い(・)。

 道幅が狭いということは、勿論行動範囲も狭まるということになるので…


「グモォォォ!?」


 ロッドグリズリーが攻撃をしようと大きく振りかぶろうとしても、崖にぶつかって攻撃できなくなる。

 それに、ロッドグリズリーは図体がデカイので、振り返ることも難しい。ならば、



「よぉし!「空気弾(エアーバレット)」!」

「グモォア!?」

「もぉいっちょぉ!「空気弾(エアーバレット)」!」



 ナヴィの攻撃をかわすことはほぼ不可能。

 始めこそ優勢だったロッドグリズリーも、逆に地形を利用され、だんだん劣勢になってきた。

 だが、モンスターもただではやられてくれるはずがない。

 逃げ道が無いと悟ったのか、最後の大勝負と言わんばかりに被弾覚悟の突進攻撃を仕掛けてきた。


 だが、それこそが…



「それこそが、俺達の狙いだっ!メリア!」

「防壁(バリア)、解除っ」



 俺は、メリアにあ(・)ら(・)か(・)じ(・)め(・)地(・)面(・)ス(・)レ(・)ス(・)レ(・)に(・)発(・)動(・)さ(・)せ(・)て(・)お(・)い(・)た(・)防壁(バリア)を解除させた。

 防壁(バリア)が消え、ロッドグリズリーは宙に浮き、地面に叩きつけられた。



「今だ!「火炎波斬(バーンスラッシュ)」!」



 俺はすかさず、ロッドグリズリーの首元を目掛けて火炎波斬(バーンスラッシュ)を発動する。

 さすがのロッドグリズリーも、これはかわしきれず、その首は胴と離れることとなった。



「ふぅ…討伐完了、だね」

「お、終わったぁ…」

「やったぁ…?」

「なんで疑問系なのよ…」



 討伐され、魔石とドロップアイテムになっていくロッドグリズリーを見ながら、俺達はしばし笑いあっていた。

 さて、帰って報告するとしようか。

















 *



























「フヒッ、このボクに逆らうなんてバカなヤツだ!」

「…ぁ、がぁ…」

「ここの象徴はボクなんだぞ!ボクの言うことを聞かないのが悪いのさ!」

「ぐふっ…ぁ…」

「…ふんっ、ボクに逆らった報いを受け」


「失礼いたします。お坊っちゃま」


「…なんだい?ボクは今、コ(・)レ(・)にルールを教えていた最中だったのに」

「それは失礼致しました。しかし、報告がございましたので」

「報告…?それはどんなものだ?」

「えぇ。先程ギルドにいた者から「とてつもない上(・)玉(・)が現れた」との報告を受けましてね」

「なに…!?それは真か!」

「えぇ。それも、二人だとか」

「フヒッ、二人もいるのか…!」

「如何なさいますか?」

「そんなもの、決まっているじゃないか!」


 


「ボクが…勇(・)者(・)の(・)末(・)裔(・)が、直々に迎えに行ってあげるのさ!」

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