表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/12

プロローグ

 オイラはカラス。

 都会に住む若いハシブトカラスだ。

 名前は「かぁ吉」。


 少々ダサいネーミングだが、オイラのねぐらの近くに住んでいる小学生のお譲ちゃんがつけてくれた名前なので、まあ気に入っている。


 近頃オイラの仲間たちは、だんだん数が増えてきて、ごみ置き場をあさったり残飯を狙ったりする競争が激しくなってきた。

 中にはニンゲンに直接攻撃するバカな輩も出てきた。

 元々、集団で生活するのがオイラ達の習性だが、この都会では、逆に集団行動するとニンゲン達に目の敵にされるということにオイラは最近気がついた。


 まあ、オイラとしては、ニンゲンのような危険な大型動物に無理に逆らって怪我でもしたら馬鹿馬鹿しいので、仲間が暮らしている神社の森から数キロ離れた住宅街にある鉄塔の片隅を住処にしてひとり暮らしをしている。


 この住宅街は、戸建住宅が多いものの、特別な建築規制もないのか、アパートやマンションも立っている。今回はその中のとあるマンションで見かけたニンゲン達の様子をお話しよう。



 それは、ニンゲンがいうところの6月の中旬あたり。

 梅雨の中休みなのか天気の良い日だった。


 その日、オイラは朝から運がよかった。

 ゴミ捨て場のネットがずれていて、剥き出しになった残飯を発見。

 ボリュームたっぷりのトンカツにありつくことができたからだ。


 燃えるごみの日の月曜日は、ご馳走に出会える確率が高い。

 えっ?カラスに暦が解るのかって?バカにしないでもらいたい。

 生まれたときから都会で育ち、ニンゲンの生活からでるゴミがオイラたちの主な食料なのだ。

 その食料が出てくる日を覚えておくのは当たり前である。


 それどころか、ニンゲンの話す言葉だってある程度理解している。

 オイラのくちばしがニンゲンと同じような唇だったら、流暢な日本語を話して聞かせてやりたいところだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ