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⑤三島由紀夫、週間誌に載る 

令和7年11月、『週刊サーズデイ』の記事より抜粋


【衝撃】三島由紀夫が帰ってきた!?謎の覆面レスラー【タイガーマスク】に迫る!


日本を変えるために命を賭して戦った伝説の文豪、三島由紀夫が令和の世に蘇ったー


そんな途方もないSFのような噂話が本誌に飛び込んできた。


事の始まりは今年11月に新宿で行われた「三島由紀夫コンテスト」である。


「三島由紀夫コンテスト」とは三島由紀夫の没後55周年を記念した出版社Y主催のファンイベントで、三島由紀夫グッズの販売や直筆の原稿、ブリーフの展示などファンにはたまらない盛りだくさんのイベントだった。そして一番の見どころであったのがイベント名にもなっている【三島由紀夫コンテスト】これは参加者に三島由紀夫に関する◯☓クイズを出題し、最後まで残った1人に優勝賞金100万円と本人が使っていた万年筆をプレゼントするというファンならずとも参加したくなるような企画であったのだが、これに参加していたある男性が本物の三島由紀夫だったのではないかとネット上で話題となっているのである。


その男性はなぜかプロレスラー「タイガーマスク」を彷彿とさせるお面をつけてコンテストに参加。白いポロシャツがはち切れんばかりのボディビルダーのような筋骨隆々の肉体を浮き上がらせ、隣にはベースボールキャップを被った色気の全くない女性が終始くっついて歩いていた。男は何か声を出せない理由でもあるのか、小学校に入ったばかりの内気な少年のように大会関係者との受け答えを一々その女性にやってもらっていたという。近くにいた参加者によると「隣にいた細身であまり、いや、まったく色気のない女性が『先生、絶対に声を出しちゃダメですよ』とヒソヒソ声で言ってたのが聞こえました」とのこと。

(ちなみに女性については「長靴で踏みつけられたヒキガエルみたいな声をしていていた」とのこと)


タイガーマスクは順調に問題に正解していったのだが、残り2人となったところで事件が起きた。


第18問「次のうち三島由紀夫が字をみるのも嫌いな食べ物はどれ?」という問題で「A.蟹」という字がプロジェクターに映し出された途端、タイガーマスクは悲鳴をあげてうずくまり、嗚咽をしたかと思うと慌ててトイレへ駆け込んでいってしまったのだ。


その時偶然撮られていた写真がこちらである。(プライバシー保護の観点から目線を隠しています)帽子をとって男性の顔を仰ぐ駅伝のケニア代表選手のような髪型の色気のない女性とマスクから顔の下半分を出して、苦しそうに呼吸をするタイガーマスク、うつむいた男性の顔があろうことか在りし日の三島由紀夫そっくりなのである。救護に向かったイベント運営スタッフによると「男性は『あんなものを私に見せるな』と弱々しく訴えていました。私はただの派遣スタッフなので三島由紀夫さんのことはよく分かりませんが、確かに筋肉はすごかったですね。ボディビルダーみたいでしたよ。隣にいた女性は、なんというか、遺伝子と言う辞書から色気という文字を根絶されてしまったような感じでしたね」


女性の容姿の考察についてはさておき、ネット上では「三島由紀夫が三島由紀夫コンテストに参加してるぞ!」「これは絶対本物」などの他、隣にいた女性の髪型などから「ただの格闘技マニアのカップルでは?」という声もあり、真相は未だ謎のままである。

大会主催者であるY社の会長も「三島由紀夫が生きているなどそんなことは万に一つもあり得ないことだが、もしそうなら是非ともお会いしたい」と目と頭皮を輝かせた。


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