96、ドラゴンテイマーと宮廷調教師⑦
つおい(╹◡╹)
そんな感じで国内中を走り回って、動物達を大人しくさせていった結果………。
「あ、貴方様達はなんと申すのじゃろうか?」
「あ?俺達は【ブレーメンズ】!!!、俺はリーダーのハル・セルリアン!!、後はその他大勢だ!」
「うーーん、今回に関しては何にもしてないのになんであんな威張り散らしてるんでしょうかね?」
「………リーダー特権じゃないの?……」
「おお、【ブレーメンズ】、ありがとうございます、この国を救っていただいて」
「いえいえ」
「ところでその、そこのクリス様と一緒に動物達の相手をしてくれた、美しい女の子の名はいったいなんというのでしょうか?」
不意に言われた言葉、殆どの人間の視線と興味がイヴへと注がれてる事に今気づいた。
「え?……えっと…………私の名前はイヴ・エクス・マキナ………です……」
「おおおおお、なんと神々しい名前か!!?」
「大人達ですら手を焼く動物達を傷つけずに制圧している、なんと慈悲深いのでしょう」
「慈悲深き機械天使様だ!!!」
その事に気づいたイヴは渋々挨拶をすると、凄まじい熱狂その場が包まれた。
「………クリス………慈悲深き機械天使………って私の事?」
「多分イヴさんのことだと思いますよ?」
「………悪魔だの………天使だの………ずいぶん簡単になれるんだね………」
「…………トルマ……俺もうリーダー引退した方がいいかな?」
「ナ、ナニイッテルンデスカ!、ブレーメンズノボスハボスニシカツトマリマセンヨ!!」
「と、トルマ!!」
ぶっちゃけお前はどうでも良いという国民達の本音が垣間見えて、弱きになる俺をトルマが支えてくれる。
「お前ら!!静粛にせよ!!」
「あん?」
「あ、無能な役人どもが今更何しにきた!!」
「帰れ帰れ!!」
そうこうしていると、高価な服に身を包んだ一団が近づいてきた、国民達はこの惨状を作り出したお偉いさん達に罵声を浴びせる。
「よし、お前らよくやった、我らの命令通りだな」
「…………はい………?何言ってるの?」
こいつらはこの国の重鎮達らしい、どうやら土壇場に紛れて俺達の行動を自分たちの指示と言い張り、国民からの苦情を緩和しようと、そういうつもりだったのだろうが、イヴが正直に否定してしまった。
「貴様、立場を考えろ、もう一度言う、我らの命令通りだな?」
「………あんた達の手下は盗賊でしょ………?」
「な、何言ってる貴様!」
「………クビにした宮廷調教師の荷物と命を奪おうとしてたじゃん…………私が知ってる貴方達の命令はそれ以外知らないけど……?」
「メンタルすごい強いですよね〜イヴさん」
「ああ、心臓が鋼で出来てそうだよな」
つおい(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾




