最終話 知っておいて欲しい事(大事)
家族の笑顔を取り戻した今の思いと、これから破産を考えるあなたへ、絶対に伝えたいこと
裁判所での免責、そして市役所での税金との泥臭い交渉を経て、俺たちの新しい生活はようやく本当の意味で軌道に乗り始めた。
あの古い賃貸の部屋で、決して贅沢はできない。
毎月の生活費を計算し、分割にしてもらった税金を少しずつ納める日々だ。
だが、そこにはかつてのような「借金取りに怯える恐怖」は一切ない。
自分たちの稼いだお金で、自分たちの足でしっかりと立ち、家族にご飯を食べさせることができる。
妻や子供たちの穏やかな寝顔を見るたび、そして狭い食卓で笑い合うたび、俺は心底思うのだ。
あの時、絶望に負けて首をくくらなくて、本当に良かったと。
すべてを失って底辺まで落ちたが、俺はこの手で、一番守りたかった家族の命と明日を取り戻したのだ。
この物語を最後まで読んでくれた、今まさに借金で命を絶とうとしているあなたに、俺から最後に二つだけ、どうしても覚えておいてほしいことがある。
一つ目は、もしあなたに持ち家もなく、目ぼしい財産も何もないのなら、俺が味わったような管財人に監視される地獄を味わう必要はないということだ。
財産が何もない場合、「破産同時廃止」という手続きになると、管財事件よりも簡単に借金がゼロになる。
予納金、弁護士費用も多少安く済むし、法テラスを使えれば、最低月々5000円くらいから利用できるし期間もずっと短い。
何もないことは、決して絶望じゃない。
一番身軽に、一番早く借金地獄から救われるための、最強の条件なんだ。
だから、金がないからと死を急ぐ必要はどこにもない。
そして二つ目は、手続きを頼むなら「司法書士」ではなく「弁護士」を選ぶ事をお勧めしたい。
手持ちのお金がない時、費用が少し安い司法書士に頼みたくなる気持ちは痛いほどわかる。
だが、法律上、司法書士は裁判所であなたの「代理人」にはなれない。
つまり、裁判所からの呼び出しに、いちいち足を運ばなければならないのだ。
借金で極限まで精神がすり減っている時に、それは想像を絶する恐怖だ。
弁護士に頼めば、あなたの完全な「代理人」として、あなたに代わって裁判所に行ってくれるから、あなたは行かなくてもいいのだ。
その圧倒的な安心感は、何物にも代えがたい。
だから、自己破産を決意したなら、迷わず弁護士のドアを叩いてほしい。
借金は、法律というルールの中で必ず終わらせることができる。
家と、車も、信用も失い、みじめな思いをして、税金の支払いに追われる事になっても、命さえあれば必ずやり直せる。
だから、絶対に死ぬな。
生きて、この泥臭い戦いに挑んでくれ。
這いつくばってでも生き抜いたその先には、家族と心から笑い合える、温かい明日が必ず待っている。
俺が、その証明だ。
【主題歌】公式主題歌公開中 ➡ https://youtu.be/g84s6c3pYVs
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-完-
kazuki64




