戦闘訓練 ①
連続更新57日目!
テンポ良いとサボりながらでも進むね
南坂を呼ぶと当然の如く漸々と茅ヶ崎と言う新しい弟子が来た。
私と栞は車の免許を持っていないからしかたないとな言え弟弟子に頼まなきゃ行けないのは少々不服ね。
「姉弟子お久しぶりです!!!」
「貴方は相も変わらず煩いわね。
少しは冷静かつ静かになると言う事を覚えなさい!幾らこちらが頼む立場とは言え煩さにも限度があるわ……」
まだ朝ご飯を食べて2時間も経っていない時間帯に出して良い声量ではない。
モンスターの氾濫によって一時的とは言えこの街の人口は少なくなっている。
故に近所の人の数はもの凄く少ない。
しかしそれはそれとして私達はいる訳だから加減はして欲しいわ。
「栞のついでで良いなら全員相手をしてあげるわ。
Sランクが2人に低ランクが1人……稽古の加減の切り替えが難しいわねこれは」
そう溢しながら私と栞は南坂が乗って来た車に乗る。
もちろん席は1番後ろで隣同士だ。
「さ!行くぞ!意外と利用客は多いと思うからな急ごう!」
車が動き出した走り始めた。
☆
「ふーーむ予想以上だな」
「どうするお姉ちゃん?受付は出来たけどかなり人いるよ。
あ、奥は空いてるから奥行こう!」
「そうだな」
【即席武装】は戦闘時においてかなり便利だがこんな人目のある場所でする気はさらさらない。
変わりに予め動ける服と着替えを持って来たのだ。
「おい、あれっ」
「あんだよ……って!!おい嘘だろ!引退したんじゃ!」
「女帝じゃねぇか!」
「しかも最近話題のSランクハンターと界隈では変態で認識されている南坂豪毅!
後は訳分からん優男1人と図体のデカい奴!」
「後半雑くね?」
そんな会話が聞こえて来る。
次々と聞こえて来る私への声は全てが賛辞。
もの凄く気持ちが良い……と昔の引退前の私なら感じていた。
だが引退と原因となった事を思い出せば賛辞は自分を弱くさせる物だと強く思う。
お母様と栞……あとついでに新弟子と兄弟子だけは例外か。
「それじゃここを……ん?」
「アレ誰かいる?」
「まさか先客か?」
施設の奥の更に端に1人の男が汗を拭き水分補給をしていた。
かなりの汗と息遣いにあの周囲を威圧するような目……ほぉ?どうやら私が海外で療養している間に随分と
「活きのいいハンターのようだ」
私の【眼】はモンスターでさえ持ち得ない特別制で魔法と併用すれば対象の記憶すら閲覧が可能。
魔法と併用しなくとも人の体の中に流れる魔力を読み取ったり筋肉の動きすら正確に見る事が出来たりする。
そして私が見たこの男は実に面白く魔力を常に体の外に溢れさせる事はなく体内に循環させていた。
これほどまで綺麗な循環はSランクハンターですら中の上からしかいない。
そして私はSランクハンター程度の人数なら完璧に覚えているがこの男は記憶にない……つまり!推定B〜AでありながらSランクハンターの中でも上位の魔力操作の技量があるという事。
新しい日本のSランクハンターを超えるハンター候補がこんな所で見つかったのは嬉しい誤算だった。
思わず私は荷物を適当に放り捨てその男の前に立っていた。
どうやら私もお母様と同じく育成欲……と言う物があるらしい。
「おい」
「んだよ……」
「私の名前は神楽美琴と言う。場所が空いてないんだ一緒に使わせてもらってもいいか?」
「勝手にしろただし俺の休憩が終わったら即交代だ」
「構わない。
だがそんな事にはならんと思うぞ?」
「チッ!マナーくらい守っ────」
「それだけ体の中で魔力を暴れさせておいて随分と可愛げのある言動だな。
まるで首輪で繋がれたペットだな」
「─────っ!!てめぇ!」
拳が飛んで来る。
軽く顔を逸らして手首を掴み軽く捻りながら足を掛けて思い切り地面に叩き付けた。
「ゴハァッ?!!!!」
「っっ!!!栞済まないがお前との戦闘は少し後だ。私は目の前の原石を磨くとする!」
無意識に口角が上がっている事に気付く。
しかし取り繕わない。
昔散々本性が知れ渡ったから。
「立て、磨かれてすらいない原石……いや、路傍の石!!」
「女だからって容赦しねぇぞ!!!」
「ははっ!活きが良いのは好きだぞ駄犬!」
そのまま私と男は戦闘を始めてしまった。
「あーあお姉ちゃん。少し昔のお母さんと一緒な顔してる」
「確かに俺を拾った時もあんな顔をしていたような……」
姉の狂気を孕んだ顔に栞が呆れ
姉弟子の顔を見て南坂が昔を懐かしんだ。
ダァン!!!
男が2度目の地面のとのキスをした。
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