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悪魔×事件×ティータイム  作者: 緋夏 鐘成
イリーガル種編
69/147

土地神不明 ⑥

連続更新48日目

復帰

リハビリの1600


「何をしておるんじゃあやつら……?」


遠くから聞こえて来る絶叫に首を傾げる。

モンスターの反応を探っても南坂が悲鳴を上げるような存在はいないはずだがと疑問に思う。

気にしては駄目だ


「妾は取り敢えず組まれた陣の通りに動いてモンスターを殺すしかない故なっ……!!」


後ろから飛びかかって来た勇敢とも無謀とも取れるモンスターを振り向き様に浮遊剣で斬り捨てる。

モンスターが現れる方向に向かい縁の存在する裏路地を目指して行く。


思えば何故早く気付かなかったのか。

地図に記しを付けられた資料を見た筈だった。

今見たならば直ぐにおかしいと気付ける自信がある。

しかし何故違和感すら覚えなかった?

確かに魂を操る悪魔が存在し縁に関われるという情報が無かったから思いつかなかったと言い訳は出来る。


「違和感を覚えつつも無視するならまだ良い。だが違和感すら抱け無かった事が異常じゃ」


魂に干渉し縁に関われる悪魔が存在する。

そしてその縁を無効化した事でモンスターの湧きはその地点からは無くなる。


「今ある情報から推測するならば相手は縁を媒介にして認識阻害と思われる魔法を使える?」


恐らく当たっている読み

単純な戦闘能力による妨害ではなく徹底的な番外戦術による妨害は正直言って妾の苦手としている所である。


「妾の中にある【剣神】の魂や【巫女】の魂等と言う総じて番外戦術とは無縁の魂。

 今は少し恨む」


『陶酔結界』を発動させて起きた事件の裏路地の縁を無効化する。


「ん?」


主様の方向に意識を割く

どうやら妾より縁の処理スピードが速いようだった。


「負けておられぬの」


妾は浮遊剣の上に乗ると操って次の縁の場所に向かった。





「………………何だこの状況は?」


「は!どうやらモンスターの氾濫のようです!」


「それはおかしい、この街自体にはダンジョンが無かったはずだ。

 近場のダンジョンは隣町……距離にして15キロはあったはずなのにここまでモンスターが氾濫するわけないだろう」


「そ、それはそうですが街の状況はどう見てもダンジョンのモンスター氾濫にしか……」


「ちっ」


思わず舌打ちをする。

帰郷そして親と兄妹に会って話す時間が邪魔されてしまったからだ。

眼下に見える街をそのまま無視して自家用ジェットで少し離れた街に降りる事など出来ない。


「勇!」


「はい!」


「良い返事だ!私はこれから下に行ってモンスターの殲滅を行う!」


「はい?!何言ってるんですか!!上空2000mですよ?!!落ちたら死にますよ!!」


「は!お前が私を心配するとは良い度胸た!だが今はそんな時じゃない。

 今私は何故この空にいてこの街の上にいる?答えろ」


私の圧に勇は苦しそうな表情になり汗が滝の如く流れ始める。


「き……!帰……郷…………ですっ」


「そうこの私に故郷を見捨てろとお前は言うのだな?」


「ちがっ……申しっわっ…………」


胸を抑え始めた辺りで圧を収める。

途端に勇は椅子に背中を預けて深い呼吸を繰り返した。


「ふ、冗談が過ぎたな。

 謝罪としてお前の今月のボーナスは給料半年分だ」


「マジっ………すか?!」


「苦しむのか喜ぶのかどっちかにしろ?

 忙しい奴だな」


そうこうしているうちに扉の開く準備が整った。

主を諌める優秀な部下もいいが黙って言う事を聞く部下も同じくらい重宝する。


「【即席武装】」


指輪が弾けると私の服装が戦闘用の物へと変わった。


「数年あの人と会ってないからどんな顔をするのか……楽しみだ」


「ハッチオープン!」


「勇連絡事項はしっかりな」


「了解し─────」


勇の言葉を聞き終わるまでに私の体は空中へと投げ出された。


「【真撃手煌】【白亜神速】」


両手に魔法の効果を増幅させるガントレットが装着され両足に前衛のハンターすら驚く速さを与えるブーツが履かれていた。


「合計は万に届く……いや、増えているか」


パァン!


両手を合わせ耳心地のいい音を鳴らす。


「【音撃】」


魔法名を紡いだ瞬間

地上にいたハンターの手から離れたモンスター2000体強が一斉に死んだ。


「伊達に世界相手に戦った事はない」





ここまで読んで下さりありがとうございます!!

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