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両片想いでラブコメで!~想い人一筋なのに、隣人の金髪碧眼美少女がやたらとちょっかいかけてくるんだが?~  作者: 咲来青
第5章

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第8話 結太と桃花、今後の相談をしにイーリスを訪ねる

 咲耶が龍生から、〝関係を進めることへの有無〟の決断を請われていた頃。

 結太と桃花は、イーリスと今後の予定を話し合うため、彼女の部屋に向かっていた。


 龍生からは、


「俺と咲耶は、向こうの島に渡ったら、三日ほどは帰らない予定だ。咲耶がそうすることを受け入れてくれたら、だが……。受け入れてくれなかった時は、俺だけ島に残り、咲耶はこちらに帰す。――そういうことだ。俺達が帰らなかったら、そちらはそちらで、三日間のことを話し合って決めてくれ」


 と聞かされている。


 結太も桃花も、『三日ほど』という言葉には、かなり動揺したのだが。

 『二人は婚約者同士なのだから』と、己に強く言い聞かせることで、どうにか気持ちを静めることが出来た。



 しかし、このことを伝えたら、イーリスは一人で大騒ぎするだろう。

 東雲に『アタシも連れて行って!』と、無茶なお願いをする可能性だって、ないとは言えない。


 そういう流れに持って行かないためにも、まずはしっかりと話し合い、イーリスの気持ちを、〝二人の恋の進展具合を探る〟ことから、別のことへ向ける必要があるのだ。



(まあ、いくらイーリスが頼んだところで、トラさんは、龍生の命令以外聞くワケねーんだけどさ。でも……三日間だもんなぁ。そんなに(なげ)ぇーこと、イーリスから〝二人の進展具合〟がどーのこーのって話、聞き続けんのは正直キッツイし……。やっぱ、イーリスの気を他にそらせるか、考える余裕なくなるくれーに、三日間のスケジュールを楽しい予定でいっぱいにするかしか、ねーと思うんだよな。……けど、三人で楽しめることって、何なんだろーな? シュノーケリングは、泳げない伊吹さんには出来ないし、ビーチバレーは一対二じゃ不公平だし、かと言って、三人で打ち合うだけ……ってのも、すぐ飽きちまいそーだし。オレと伊吹さんだけなら、昨日みてーに貝殻拾ったりとか、岩場で磯遊びとかでも、ジューブン楽しめると思うんだけど……イーリスはそーゆーの、好きそーには見えねーしなぁ?……う~ん……。ヤベーぞ。三人で三日間楽しく過ごす方法なんて、全っ然浮かんで来ねー。あーーーッ、どーしたらいーんだぁああーーーーーッ!?)



 そこまで考えると、結太は自分の頭をグシャグシャと掻きむしった。

 結太の斜め後ろを歩いていた桃花は、それに気付くとビクッと肩を揺らし、


「どっ、どーかしたの楠木くんっ?……もしかして、頭痛くなっちゃった?」


 ためらいつつも、心配そうに訊ねる。

 結太はハッとなって振り返り、


「あ、いやっ、ごめん! 考え事してたら、一瞬『うわー!』ってなっちまって……」


 苦笑などしながら、慌てて謝った。


「『うわー』……?」


 不思議そうに小首をかしげる桃花に、結太は『可愛いなー』と心でつぶやき、デレっと顔を(ゆる)ませたが、どうにか顔を引き締めると。


「いや、その……。三日間、どーやって三人で過ごせばいーのかなーって考えてたんだけどさ。全然、面白そーなこと浮かばなくて、『うわー!』ってなっちまったんだ。……伊吹さんは、三人で、何かやってみたいこととかある?」


「え?……う、うぅ~ん……。ごめんなさい。すぐには浮かばない、かも……」


 申し訳なさそうに言った後、桃花はしょんぼりと肩を落とす。

 結太は焦って、『謝ることねーって! オレも浮かんでねーんだし』と大きく首を横に振った。



 そうやって、話しながら歩いているうちに、二人はイーリスの部屋の前までやって来た。

 結太がドアをノックすると、すぐに『はーい』と返事があり、数秒と経たずに、イーリスがドアの隙間から顔を出す。


「どーしたの、二人揃って?……あ。まさか……『オレ達、付き合うことになった』なーんてゆー、報告だったり?」


 探るような目で二人を交互に見つめ、イーリスはニヤリと笑う。

 結太も桃花も真っ赤になって、


「バッ、バカかッ!? んなワケねーだろッ!?」

「そっ、そーですよっ! そんなことあるわけないですっ!」


 それぞれが、思いきり首を振りつつ否定する。

 そして内心で、『あるわけない……か……』『〝んなワケない〟。……即答されちゃった……』と、互いの言葉に傷付いたりしていた。


「えー? じゃあ何? これから何かするの?」


 廊下に出て来たイーリスに、腕組みして訊ねられ、我に返った二人は、


「あ……。いや? そーゆーんじゃねーんだけど。えーっと……これからの予定を立てたくてさ。イーリスの希望とかあったら、聞ーとこーと思って」

「うっ、うん。イーリスさんは、何して遊びたいですか?」


 気持ちを立て直し、どうにか愛想笑いを浮かべた。

 イーリスは『遊びたいことねぇ……』とつぶやくと、腕を組んで考え込む。


 しばらくの後。

 何か思いついたかのように、パンと両手を打ち合わせ、


「そーだわ! アタシ、みんなと撮影会がしたい!」


 瞳を輝かせて、そんなことを言い出した。


「……は?」

「……撮影……会?」



 撮影会とは、どのようなもののことを言うのだろう?

 聞いたことはある気がするのだが……詳しいことは、二人にはわからなかった。


 たぶん、写真を撮り合ったりする遊び(?)のことだと思うのだが……。



 思いも寄らなかったイーリスの希望に、結太と桃花は戸惑いつつ顔を見合わせ、ほぼ同時に首をかしげた。

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