表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界から来た魔術師  作者: ちゃい
64/74

一緒に踊る

 「野菜の妖精と一緒に踊るって?悪くないかもしれないぞ、わたしが踊ると何が起こるかわからないから、ナディーヤが野菜の気持ちになって踊ってごらん」

 踊るって?


 「星の回転に合わせて舞うんだ、地の力を使って逆らわないで回転する」

 回転する?


 「ここは回転している、その風の音をきいて、地が回転する力から起こる風だ、よくきいて」

 風の音?


 「耳をすませて、地の音、その回転から起こる風の音、地上でうごめくものの音を消して、本当の回転の音」


 「わからないよ」


 「わかるさ、ナディーヤはずっと回転の中で生きてきたじゃないか、目を閉じて、立ち上がって、足を使って、手で感じて、回ってごらん」


 立ち上がって、足を動かして、手を伸ばして、ゆっくり回転してみると、小さな風が起こった、それをそのまま受け流して、大きな回転に合わせて舞ってみる。


 「そうだ、回転を合わせて、地の力と風の力をナディーヤがここで再現して舞うんだ」


 自分でもわからないような力が、ふわっと浮き上がる。


 「それでいい、今度野菜の妖精と踊ってごらん、喜んで一緒に踊るはずだ」


 シャラナがそう言うし、なんだか特別な力が自分の回転から出てきた気がした。



 「本当に力が出たの?」


 「出ましたよ、多分」

 翌日、ケント師匠の前で舞ってみたんだけど、回転するだけで何も起こらない。


 「変ですね」


 「何か呪文が足りないの?」


 「なんだろう、星の力をですね、回転で感じるはずなんですよ」


 「何を言っているんだ?」


 「感じませんか、星の回転を」


 「そんなの感じてる人がいると思うの?」

 あれー?なんでかな。あると感じたものが、無くて当たり前になっている。


 「でも、野菜の妖精と一緒に踊れるはずなんですよ」


 それでまた、転移して、林を抜けて、薬草の花畑にいる野菜の妖精に会いに来た。


 (ケントー!)

 無視されたけど、ゆっくり回り始める。


 (遊んでー)


 「やだよ、うるさいから」

 かなり回って、目が回る。


 (あああ、遊んでー!)


 「おい、どうなってるんだ?」


 「目が回って……」

 ふらふらしながらゆっくり回ると、変な手の動きと、楕円の回転になって。


 (わー、これなあに、なあに?)

 妖精が来てくれた。


 「わああ」

 でも、足がもつれて止まると、すぐに飛び去った。


 (ケントー!)


 「一瞬、何かが起こったぞ、それのことか?もう一度やってみてくれ」


 「今ですか?」

 こんなに目が回ったら、続けてはできない。


 「たったこれだけで、もうやめるのか?」

 そうですね。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ