ナナの光
魔法学校の給食中、ナナと昨日の事を話している。
「みていて、こうすると光るの」
魔力量が急に増えて、体の中を回っている。えーと、それを少し出しているんだけど、多めに出すと体が光る。
ケント師匠が教えてくれた制御方法は、少しと多め。
「わー、すごい、ナディーヤが急に大人になったみたい」
そういうナナはいつものように闇の魔術の光が出ている、でも真っ黒じゃなくて暖かいような黒。
なぜかその黒い色には、昨日みた魚の光の粒が混ざっていて。
「ナナは友達だ」
「なによ、当たり前でしょう」
へへ、わたしも光の粒が出ているかな。
教室の中にはたくさんの光の粒があって、混ざり合って舞い上がる。
(そうか、友達の光か)
シャラナは今日も来てくれて、昨日の事を教えてくれるそうだ。
(びっくりしただろう、あれも師匠の弟子で昔一緒に暮らしていたんだが)
ある日突然、陸に行くと言って出て行ったそうだ、魚なのに。
「でも竜の祠に行けば会えるんでしょう?」
(会えないよ、あれはもう亡くなっていて、その力だけが吸収されて竜になったんだ、今の竜にあれの記憶はない)
「そんな、もう会えないなんて」
(いつの話だと思っているんだ?人が陸に現れる前に亡くなったのに、あれがまだここにいたことの方がおかしい)
シャラナに会いたい強い気持ちが、竜の祠に入らない別の力になって海の中に沈んだ。
(海に戻った力はこの世界で舞っていた光を吸収しながら、海底で時を止めて待っていた)
シャラナに会いに行きたくても東の竜王様に行かせてもらえないから、自分の時を止めてさまよった。
(ナディーヤはわたしに似ていたようだ、ナディーヤの大きな力はあれと友達になったせいで一緒に子供のまま止められてしまって、本来なら大魔術師になるはずだったのに歪んで滞ってしまった)
「かわいそう」
(なんだって、かわいそうなのはナディーヤだろう)
だって、わたしは大魔術師じゃなくても困らないしナナがいる。それに、シャラナには海底で楽しく二人で修行した時の強い思いがあって、途切れながら映像がみえる。
(ナディーヤ、そのみたくない映像と光は自分で制御できるはずだが)
えー、みたくないなら頭がぼんやりするほどみなくてよかったの?制御って。
(さえぎる魔術でみたくないと思えばいいだけだ)
そんなに簡単だったんだ。
(だからその昔の恥ずかしい記憶をみないで)
シャラナにも恥ずかしいと思うことがあるんだね。
(わたしをなんだと思っているんだ、竜王でもないしもう弟子でもない、変な魚か?)
変な魚って。




