表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界から来た魔術師  作者: ちゃい
40/74

師匠

 闇魔法使いは少なくて、特殊な魔法使いになる。正式な魔術師はもっと少ない。

 だからもともと持っている魔法から、自分で勉強している人がほとんどだ。


 デルちゃんが得意な闇魔法の先生を探すにしても、デルちゃんより闇魔法ができる人じゃないと意味がない。


 「誰かいるかしら?王立学院以外で」

 王立学院のカーク先生のところに来ている。


 「ちょうどいい人物が身近にいるじゃない?」


 「え?ユーリさんはだめですよ、忙しくて」


 「違う、一番いいのはケントだよ」

 ケントくんが?


 白の塔に戻って闇魔法のことをケントくんにきいてみると

 「いつも言ってるでしょ、魔法使うのはほんとに上手いんだって、信じてなかったの?」

 

 「それを信用しろと?」

 わりと、ユーリさんの息子だから大目にみられることが多いから、ケントくんの実力を信用している人は少ないんだけどな。


 「大丈夫、ミサトはいい選択をしたね」

 ほんとかな。


 ケントくんは次の休日に、エマを連れて家に来てくれた。

 エマはわけがわからないままついてきてしまって、家で聖人アレクに会うことに緊張しているようだ。


 「わたしの家で遠慮しないで、さあ、入って」

 エマの背中を押して家に入ったけど、デルちゃんはわたしの足の後ろに隠れてしまって、ケントくんを怖がっている。


 「やあ!師匠だ、よろしくな」

 ケントくんはマイペース、いつものことだけど。


 俺にまかせろ!とケントくんがデルちゃんを連れて行ってしまったから、エマと二人でお菓子を食べながら待つことにした。アレクはいつものように、自分の部屋でファンジュール家の仕事をしている。 


 しばらくすると、ケントくんとデルちゃんが帰って来た。


 「師匠!」

 デルちゃんがうれしそうにケントくんをよぶ。


 「いいぞ、今日は上手く魔法が使えたから、ここまで。また来週勉強しような!」


 「はい!」


 なんだか上手くできたみたいでわたしもうれしい。ケントくんが帰った後でどんな勉強だったのかきいてみた。


 「師匠と手をつないでお空にびゅーっと上がって、落ちたり転移したりして」

 なんですって!


 「ルパニアの兄上のところに行ってね、心を読んだら、デルネヘルがいなくなってよかった、っていうから、師匠がゴツンって何かぶつけて仕返しした」


 「なんですって!!」


 「ケガはしてないよ、痛かっただけ、ちょっと泣きそうだったけど、へへ。自分で石につまずいたと思っているみたい、師匠はなんでもできるんだよ!すごいんだ」

 

 悪い師匠だなそれは!ケントくんをヒーローみたいに思っているデルちゃんが心配。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ