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結婚したら彼が変わった!?  〜婚活後に待っていた“理想と現実”のギャップ白書〜  作者: アレックス・フクリー
Case.5:最初は“神パパ”だったのに… だんだんただの“管理人”に

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エピソード⑤

「ねえ、私、ただの“運営スタッフ”じゃないんだけど」


 そんな言葉がのど元まで出かけた夜があった。子どもが熱を出して、朝からバタバタだった一日。保育園の欠席連絡、仕事の調整、小児科の予約、着替え、看病……全部私がやった。夫はというと、出勤前に洗濯機を回して、「お昼どうする? ウーバー頼む?」と聞いてきただけ。

 彼はもともと"やるタイプ"だった。育児本も買って読んでたし、沐浴のやり方もYouTubeで調べて、「俺のほうが上手かも」なんて笑っていたくらい。夜泣きにも起きてくれたし、休日は積極的にオムツ替えやお風呂も担当してくれた。そう、最初は本当に「神パパ」だったのだ。

 妊娠中も気遣いが半端なかった。マタニティブックを一緒に見て「これが今、赤ちゃんの大きさなんだね」と感動してくれたり、つわりがひどい日は無言で部屋を掃除してくれたり。「この人となら、素敵な親になれる」と、胸がいっぱいになった日々だった。

 でも、いつからだろう。"やる"には"やる"けど、「あれ? それ、誰のためにやってるの?」って感じるようになってきた。産後半年くらいだろうか。彼の行動は変わらないのに、何かが違う気がする。

 例えば、ミルクの時間。私が「たぶんそろそろ欲しがると思うよ」と言うと、夫は「じゃあ、準備しておいて」と言う。え、なんで私が? あなたがあげるんでしょ? と思いつつ哺乳瓶を洗って消毒する私。やってくれてるようで、結局いつも、段取りや判断は私。

「ねえ、この服、もう小さくなってきたから、そろそろ次のサイズ買っておかない?」と言うと、「うん、買っておいて」と返ってくる。買うのは誰? 選ぶのは誰? 結局その判断も、買い物も私がする。

 彼のスマホは常に私より子どもの写真でいっぱいで、SNSには「娘と休日」という投稿も多い。でも、その陰では私が前日から持ち物を準備し、朝はお弁当を作り、着替えを用意し……そんな"見えない仕事"をこなしている。だからこそ、虚しくなる。

 休日、彼が「今日は俺が見るから、出かけてきなよ」と言ってくれた日もあった。久しぶりに友達とランチに行けると喜んだのも束の間。数時間後、「オムツどこ?」「離乳食なにあげたらいいの?」とLINEが何通も来て、気が休まらなかった。帰宅しても、部屋はおもちゃだらけ、洗い物はそのまま。結局「見ててくれた」だけで、私は二倍疲れて終わる。

「あれとこれ、どうしたらいい?」という質問ばかりで、自分で判断しようとしない。私は保育士でも操作マニュアルでもないのに。子どもが少し泣くだけでパニックになって、すぐに「どうしたらいいと思う?」と聞いてくる。

 看病の日も、発熱への対応も、予防接種の管理も、全部私。夫は言われた通りのことはやるけど、先回りして考えてくれることはない。初めて子どもが高熱を出した夜、彼はスマホで情報を集めていたけど、実際に解熱剤を飲ませるかどうか決めるのは私だった。その重みを、彼は理解しているのだろうか。

 彼は悪気があるわけじゃない。むしろ「育児に関わってる」という自負さえある。でも、それが今は逆につらい。私は"サポート"が欲しいんじゃない。"一緒にやってる"実感が欲しいんだ。

 私の中で、何かが壊れそうになった夜。


「俺、結構やってると思うんだけどな」


 ある夜、そんな夫の一言に、私は泣きそうになった。あなたは"管理人"みたいに機能してる。でも、私は"気持ち"を分かち合いたかった。一緒に「親」になりたかっただけなのに。肩を落として部屋を出る夫の背中を見て、もう少し、言葉を選べばよかったのかな、と後悔した。でも、このモヤモヤを伝えなければ、私たちはいつまでたっても平行線のまま。どうすれば変われるのだろう。

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