43話
「おい。」
ルウ君の低い声が響いた。同時に、後悔と罪悪感で俯いた私の頬を、片手でむに、と上に上げたのには予想外すぎて流石にびっくりした。
「だったら、こんなことグチグチ言ってる暇はないんじゃないのか?誰かのせいで、場所も特定されてるし。」
そんなイジワル言っちゃ駄目よ?とソフィンヌさんが言うのに舌打ちで返事したルウ君は、内心穏やかでない私の目を真っ直ぐ見て続けた。
「昔のお前はそんなに弱かったか?お前なら、どんな時も笑って、立ち向かっていくんだと思っていたんだがな。まあ、俺を小馬鹿にする態度は余計だが。」
言うとルウ君は私の顔から手をやや乱暴に離した。
…慰めてくれてるんだ。
うん。ありがとう。としか優しさに返せないのが残念だけど…。
すると、ソフィンヌさんは不意に窓の外を見た。
私たちも釣られて見る。
すると、この家の近くにある森から、離れた市街地の方へ鳥がギャアギャア馬鹿騒ぎしながら幾群も飛んで行くのを視界にとらえた。それはまるで、突如現れた恐怖に対し、本能的に我先にと逃げ惑うようにも思えた。
「ちっ…本当に時間が無いようだな。エイラ、お前の元相棒はあんなアホ面してたくせに仕事は早いんだな。」
「…拙速だったらいいものを、妙にこなすのよ。あの白いのは。」
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