こたつ
「ううっ。寒いね。」
僕はストーブのスイッチを押し、コタツのコンセントを差した。
彼は暖かそうなセーターを着て、まだ冷たいコタツの中にすでに入っていた。
『しばれるのお~。』
と言った後、
『縛られるのお~。』
彼はそう言い直して、面白かった?という人懐っこい表情で僕を見た。僕はそれを見て笑った。
「縛りたいのお~。」
と言いながら、僕は彼の首を軽く締めた。彼はごほっごほっと大袈裟に咳をするふりをした。
ボンっと、ストーブがついた。
僕たちはコタツの布団の中にすっぽりと入っていた。
「今年は雪が多いとか言ってたけど、全然積もらないね。」
『長期予報なんか当てになりませんよ。』
「だよね~。」
部屋の中はまだ寒く、吐く息が白い。コタツ台に息がかかると、それが曇った。
『でも、助かります。毎朝雪かきしてたら腰が痛くなりますよ。』
「あはは。」
「こういう日には鍋でも食べたいね。」
『うん。日本酒もくいっと。』
彼は可愛らしく、おちょこで飲む仕草をした。
「日本酒飲めたっけ?」
『気分だけですよ。』
二人は笑った。
「あ。そうだ。みかん食べる?それともお餅食べる?」
『どっちも食べます!』
「はいはい…。」
僕はトースターにお餅を並べ、彼に「はい。」とみかんを渡した。
彼は早速みかんの皮を剥き始めた。僕は手が汚れるので、みかんはあまり好きではなかった。
しだいにコタツも温かくなってきた。僕はコタツの中で、彼と足を絡めたり擦り合わせたりしていた。彼も、みかんを食べながらそれに応じた。
「幸せだなあ…。」
と僕は思った。彼は三つ程くっついたみかんの実を一気に口に入れ、もぐもぐと噛んでいた。
お餅の焼け加減を見に行った後、僕は彼を後ろから抱きしめた。厚いセーターもあり、彼の背中はいつもより大きく感じた。
「一個ちょうだい。」
僕は彼の肩に顔を乗せて言った。
彼は何も言わずに、僕の開いた口にみかんの実を一つ入れてくれた。甘くておいしい。
「もう一個ちょうだい。」
彼はもう一つ実を剥いて、また口に運んでくれた。
その時、僕はすばやく口を少し前に出し、はむっと唇で彼の指も噛んだ。
『ぎゃあ。』
彼はびっくりして、指を引っこめた。
『も~。』
と彼が言った。僕は顔と顔をくっつけて、
「愛してるよ。」
と言った。
トースターの中で、お餅が膨らみ始めていた。
コタツの中で足を絡めたり、剥いてもらったみかんを食べたりって
幸せですよね♪




