第七章「外の世界」(3/3)
しばらくして、アルンが立ち上がった。外に出る気配があった。
俺も起き上がった。
アルンが振り返った。「寝ていろ」と言った。小声だった。
「眠れていないので」と俺は言った。
アルンは少し間を置いた。「ついてくるなら音を立てるな」と言った。
ナイも起き上がった。アルンが一秒だけナイを見た。何も言わなかった。三人で外に出た。
村の夜は、農家の中より広かった。
星が見えた。王都では星が見えなかった——光が多すぎて、星の光が消えていた。ここは違った。空が暗かった。星が多かった。ヴォルン村の夜に似ていた。似ていたが、違った。ヴォルン村の夜はもっと静かだった。ここにはまだ、何かがあった。
アルンが村の中を歩いた。俺とナイがついていった。
昼間と夜では、村の見え方が違った。昼間は人と農作業と光があった。夜は建物と影と静けさがあった。建物の輪郭が月明かりの中に浮かんでいた。影が長かった。
俺は手のひらを確認した。
冷感があった。昼間より強かった。夜になって強くなっていた。単純に夜の気温が下がったから、という可能性もあった。ただ、気温の冷たさと手のひらの内側の冷感は別のものだった。内側の冷感は夜になって、確かに強くなっていた。
アルンが村の外れに向かった。
村の外れに、小さな墓地があった。
村の中心ではなく、外れに。光の廟が中心にある村では、墓地は外れにある。ヴォルン村の逆だった。
アルンが墓地の前で止まった。何かを見ていた。
俺も見た。
新しい墓が三つあった。
新しい、というのは土が盛られてから日が浅い、という意味だった。土の色が周囲の地面と違った。まだ草が生えていなかった。三つとも、最近だった。一ヶ月以内、あるいはもっと最近かもしれなかった。
「三人」とナイが小声で言った。
「二十軒の村で一ヶ月に三人」と俺は言った。「多い」
アルンは何も言わなかった。墓を見ていた。「名前を確認する」と言って、墓石に近づいた。月明かりで読もうとしていた。
俺は墓地の外に立ったまま、手のひらを見た。
冷感が、ここに来てから最も強かった。
ただの冷感ではなかった。何かを感じ取っている、という感触だった。何かが、ここにあった。あるいは最近ここにあって、今もその痕跡が残っている。
名前がつけられなかった。ただ、感じ取っていた。
農家に戻る前に、アルンが俺とナイを止めた。
「食事中に話しかけた老人——後で確認した」と彼は言った。「三人は彼の家族だった。妻、息子、息子の妻。一ヶ月の間に三人。原因は分からないと言っていた」
「病気ですか」とナイが聞いた。
「分からないと言っていた。ただ」アルンは少し間を置いた。「夜に一人でいたとき、という共通点があったそうだ」
夜に一人でいたとき。
俺は何も言わなかった。言葉が来なかったのではなく、言うべき言葉が今の段階ではなかった。
「他にも同じようなことが起きている家があるか確認したか、と聞いたら」とアルンは続けた。「隣の家でも一人、と言った。計四人だ。どれも夜に一人でいるときに見つかった。亡くなっている理由が分からない」
ナイが俺を見た。俺もナイを見た。
「村人は誰かに報告したか」とナイが聞いた。
「していない。怖くて言えなかった、と老人は言っていた。言うと、何かが起きるかもしれないと思っていた」
「何かとは」
「言わなかった。私もそれ以上は聞かなかった」アルンは少し考えるような間を置いた。「明日、帰還してから報告する。今夜は候補生は農家を出るな」
命令だった。俺は頷いた。ナイも頷いた。
農家に戻った。ブレンがまだ寝ていた。ラーシュが目を開けた。俺とナイが戻ってきたのを確認して、また目を閉じた。
俺は横になった。
天井を見た。農家の天井だった。木の梁が見えた。
四人が夜に一人でいるときに亡くなっていた。原因が分からない。村人が怖くて言えなかった。
手のひらの冷感が、まだそこにあった。
何かを感じ取っていた。形はなかった。ただ、この村に何かがあった。あるいは最近あって、まだ残っている。
終われないものが、ここにあるかもしれない、という考えが来た。
考えすぎかもしれなかった。四人が原因不明で亡くなった。それだけかもしれなかった。病気か、事故か、他の何かか。
ただ、手のひらは知っていた。知っている、というより、感じ取っていた。何かが、ここにある。俺の体がそれを感じ取っていた。
名前をつけられないまま、夜が続いた。
朝が来たとき、村は静かだった。鶏が鳴いた。遠くで。それが最初の音だった。
俺たちは村を出た。街道を歩いて、王都へ向かった。誰もあまり話さなかった。アルンが先頭を歩いた。候補生たちがついていった。
王都の城壁が見えてきたとき、ラーシュが俺の横に来た。「何かあったのか」と聞いた。
「昨夜、アルン先輩と外に出た」と俺は言った。「村で四人が原因不明で亡くなっていた。夜に一人でいるときに、という共通点がある」
ラーシュは黙った。歩き続けながら。少し間を置いて「それは」と言いかけて、止めた。
「形がない」と俺は言った。「まだ名前がつけられない」
「アルン先輩が報告するんだろう」
「そうだ」
ラーシュはしばらく何も言わなかった。城壁が近づいてきた。「怖かったか」と彼は聞いた。
俺は少し考えた。「怖いとは少し違う」と言った。「何かがある、という感触だけが残っている。それが何なのかが分からない。分からないことへの——焦りのようなものはある」
「焦り」とラーシュは繰り返した。「お前が焦りという言葉を使うとは思わなかった」
「俺も思わなかった」と俺は言った。
城壁の門をくぐった。王都の石の空気が戻ってきた。音が増えた。密度が戻ってきた。
ただ、手のひらの冷感は、学院に近づいても薄れなかった。
村に何かがあった。それだけが残った。名前のないまま、残った




