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狂おしいほど愛おしい  作者: 詩音
10/12

リュウ(1)

0:きさらぎ署の休憩室

灰崎:(M)ふと、警察学校の時の話を思い出した。スズには15歳離れた生まれつき腎臓が弱い妹がいると。

灰崎:(M)まさかとは思うが、ある機関に問い合わせてみることにした。

タキ:お電話ありがとうございます。臓器移植ネットワーク『スマイルハート』の神木が、うけたまわります。

灰崎:(M)こちら、きさらぎ署の捜査一課の灰崎はいざきと申します。お手数をお掛けしますが、ひとつお伺いしたいことがございまして……よろしいでしょうか。

タキ:はい。なんでしょうか?

灰崎:伊音綾菜いおとあやなさんについてなんですが

タキ:あっ、少し上と相談してきますので、折り返しのお電話をしても、よろしいですか?

灰崎:(M)分かりました。では、私のPHSの番号を教えますね

タキ:ありがとうございます。捜査にご協力できるように、尽力致します(含み笑い)

0:回想

スズ:(М)深い眠りに、長い間いるようで、生きているのか、死んでいるのか、わからなくなってきた。俺、死んだのか?と、ふわふわした意識で、自分に問いかけた。

スズ:(М)すると、世界が揺れ、声が聞こえてきた。

灰崎:起きろ……スズ!

スズ:(М)声に、聞き覚えがあった。そりゃあそうだろ、長い付き合いだからな。

灰崎:助かったんだ、目を覚ましてくれ

スズ:マ、サ?

スズ:(М)その声は、元相棒のマサ……間違いないな。俺の声は、掠れているものの、鼓膜が、震える感覚がした。ああ、生きてる。

スズ:(М)ゆっくり目を開けると、ぼんやりと、景色が見えてきた。人より突き出た顎が、見えてきて、安心する。

スズ:フッ、相変わらず、しゃくれているな

リュウ:本当に、相変わらず、失礼なお方でございますね、あなたは

スズ:(М)そいつが、口角を上げると、小さいホクロが、見えた……そんなのは、マサにはない。

0:秘密の園

リュウ:今度は、良い夢をご覧になられていたのですね。義眼の痛みもないようで、良かったですね

スズ:(М)リュウ。30歳の移植外科の医師。拡張型心筋症を持って生まれ、3歳の時に心臓移植を受けている。それが関係あるのか、マル害から移植可能の臓器を摘出する。

スズ:(М)こいつが一番厄介で、悪いやつだ。

スズ:山本竜人やまもとりゅうと……解剖担当のリュウ

リュウ:ええ、そうでございます。しかし、まだ、そんなことを言う余裕がありますの?

スズ:(М)リュウは、俺の左頬にさらりと触れた後、ゆっくりと、ベッドに仰向けに置く。不思議に思った俺は、顔を左に向けると、ドアが目の前に現れた。

リュウ:そこのドアには、カギがかかっておりませんし、わたくしは、なにもいたしません。さぁ、逃げてごらんなさい

スズ:(М)煽る言い方もイヤだし、さっきから顔のそばにある、バラみたいな花とクローバーみたいな葉っぱがくすぐったいから、身体を動かすことにする。

スズ:(М)まずは、払うために左手……だらんとしたまま。さっきやられた右手も同じ。足は、両方一気に踏ん張ってみたが、全く動かない。

スズ:くそ、遠く感じる……もうダメだ

リュウ:あら、ごめんあそばせ。突き出てる枝は、全部折っときましたの、忘れておりました。うふふ

スズ:(М)リュウは、また俺を抱きかかえ直した。

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