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~魔王討伐~ー1
第6章は他の章でもすこし触れた、フェニックスとドラゴンとバジリスクの誕生の物語です。
なぜ彼らは怪物の名を持つことになったのか、そしてなぜ英雄と呼ばれているのか...。
乞うご期待ください。
虫の声が聞こえるほどの静まり返った夜。急にゴロゴロッと雷の音が遠くで聞こえる。まだこっちでは雨は降っていない。これから雨が降るのだろう。そう思わせる雷の音だった。その雷の音で一人の少年が目を覚ました。少年はおびえる様子も無く布団から出ると、ロウソクに火を付け持つと自分の部屋を出た。そして、母の部屋へ向かった。母の部屋の扉を開けロウソクを部屋の中へとかざす。ロウソクは部屋全体をほんのりと明るく照らした。その瞬間少年は思い出した。今夜は父と母は仕事で帰ってこないんだった。そして母の部屋を出ようと扉を閉めた時、本棚にある一冊の本に目が止まった。
フェニックスとドラゴンとバジリスク
なぜその本に目が行ったのかわからない。本棚には他にも沢山の本があるのに……。他の本には目もくれずに少年はその本を手に取った。少年は地面に座り込むと、本とロウソクを地面に置いた。そして本の表紙をめくった。
この本はこの一言から始まっていた。
今から何万年も昔の話—————————




