調査
「さて、森に着いたけど何をすればいいんだ?」
フィーリアとノートに聞いてみた。
「知らないわよ」
「二人とも何するか知らないで受けたんですか!?」
「あぁ」
「とりあえず、探索してみて、そのことをギルドに報告するって感じです。何が起こるか分からないので実力のあるパーティーに依頼がきます」
「ん?それだったらここを拠点にしてる冒険者に頼んだ方が良いんじゃ?」
「そうですね。その人に実力があれば。ただ、基本的に調査の依頼はそこに何かしらの異常がある時に出されます。なので、実力がないと異常が分かったとしてもイレギュラーな事態になった時、情報をギルドに届けることができないんですよ。なので、ある程度の実力がある人にって感じです」
「なるほどね。確かに無駄な死をさせるよりはいいな。じゃあ、とりあえず探索しますか」
しばらく、歩いていると
「なぁ、これは確実に以上だよな」
「はい、これはマズいです」
視認できる範囲に大量の様々な魔物がひしめき合っていた。
「もうこれは、いつスタンピードが起きてもおかしくないですね」
「今ここで殲滅するのはダメなの?」
「駄目ですね。確かに殲滅はできると思いますけど、見た感じまだまだ集まってきているみたいなので撃ち漏らしが街の方にいってしまいます。ここは、すぐに戻って報告しましょう」
「了解。ノートを仲間にしてよかったよ。俺たち二人だけじゃそんな迅速に判断できなかったと思うから」
「お役に立てたならよかったです!」
ノートの頭を撫でながらそんな会話をしていると
「ねぇ、早く戻るんでしょ。行きましょう」
フィーリアからどこか冷たいような、悲しいような声で話しかけられた。もう後ろを向いていたため表情が確認できなかったがフィーリアの言った通りだった為、後で確認すればいいと後回しにした。
「確かにそうだな。戻ろう」
「・・・やっぱり、フィーリアさん」
「何か言ったか?」
ノートが何か言っていたが小声だった為なんて言ったのか聞き取れなかった。
「いえ、戻りましょう!」
そう言って、ノートはフィーリアの横に向かって走っていった。
戻ってきた俺たちは現在、ギルドマスターの部屋で見たことを報告している。
「確実にスタンピードが起こると思われるほどの魔物がいました。早くても、半日か1日で起こると思います」
「くそ!住民を避難させる時間はないな。何とかここで防衛するしかないか。ドリー、緊急クエストをだす準備をしといてくれ」
ドリーと呼ばれた受付嬢は、血の気が引きながらも仕事をするために下に戻っていった
「緊急クエストってなんだ?」
俺は初めて聞く単語のことを質問した
「あぁ、そうかお前たちは最近冒険者になったんだったな。緊急クエストってのは、街に何かしらの危機が迫っているときに、冒険者を招集するための依頼だ」
「危機が迫っているって分かっているのに集まるのか?」
「招集するための依頼と言ったが、あれは建前でこの依頼を拒否すると一定期間の活動停止、そして2ランク降格が課せられる。だから、ほとんど強制みたいなもんだ」
「えげつないな」
「さすがに、実力も考えて配置はするさ。一部の冒険者は前に出て武勲を立てて、これを機に一気にランクを上げようと考えているやつもいるがな」
カーーンカーーンカーーンカーーン
いきなり、鐘の音が鳴り響いた
「なんだ?」
「鐘の音が4回なった!?もう魔物たちがこっちに向かってきているんだ!!」
「なっ!?」
さすがに、これには俺たちも驚きを隠せなかった
「いくら何でも早すぎる!まだ、防衛の準備もできていないのに」
そこに
バン!!
「ギルドマスター!?大変です!いきなりのことで冒険者や街の人たちがパニックに!」
「くそ!魔物たちはどっちから来てるか分かるか!」
「北の門から視認できたそうです!」
「それじゃあ、北に冒険者たちを集めてくれ!街の住人は南の方に下がらせろ!!」
ガロルドから的確な指示がでて、慌ただしく動き始めた。指示をした後いつになく真剣な顔でこちらに向き
「お前たちの実力を見込んで頼みがある。どうか最前線で戦ってくれないか」
普通の冒険者が聞いたら、死んでくれと言っているようなものだが俺たちはあいにくと普通ではなかった。
「元々前で戦うつもりだったから、そんな申し訳なさそうな顔をしないでくれ。いいよな、フィーリア、ノート」
「かまわないわ」
「もちろんです!」
二人から了承の返事がもらえたので
「そういうことだ、前線は任せろ。ガロルドは他の冒険者の指示を頑張れ、元SSランクの力見せてくれよ?」
「ふん!なめるなよ。この程度のこと元SSランクにかかればすぐに解決してやるわ!!」
俺はガロルドと軽口をたたいた後、準備をするために部屋を後にした。
あと、数時間後にローレンの街の存続をかけた防衛線が始まる
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次回更新3月29日です!




