S.END
殺意の口づけは時に、人を殺める―― ミリゾア・シリアージュ
喧騒の街と静寂の空気――
交わる男女は夜を問わない。皆、欲に渇望しているからさ。
其処に愛、恋、心なぞ、必要ない。
「お前もそうだろ?」
「俺はミリの心が欲しい…愛が欲しい……」
心よりも愛が、カラダが欲しいのだろう? 全てが欺瞞の連続さ。
他の女を騙せても、アタシの眼は誤魔化せない。
欺瞞の男は、アタシのカラダを必死に求める……
ただの”カタチ”に向かって、心の無い欲を注ぐ辺り、知れてる。
「き、気持ちいいよ…ミリもそう感じるだろ?」
「さぁね……」
答えを求める男は大概、自分のコトしか見えてないのさ。
それで満足している男には、アタシから全てを注いでやるよ――
「く……す、すごい――」
息継ぎはアタシの許可なくすることを赦さない。
次第に男は身動きを止める……
「はぁっ――ま、待って――い、息が……」
「どうだ? ”愛”を感じるだろう? そろそろ仕上げだ」
男のカラダを逃がさず、動かすことを否定して…殺意を注ぐ――
アタシを真下から見上げる男は、その目から生気を喪失させる。
欲も、カラダも、快楽も――
全て与えてやるさ。
殺意を持たせない”男”なんて、居やしない――
アタシはミリゾア・シリアージュ。求める”心”は終わりが見えない――




