第一話 ~目覚め~
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異世界、契約、そして主人公に秘められた謎を描くダークファンタジーです。
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暖かい風が頬をなでる。
「……ん..?」
ゆっくりと目を開けると、頭上には雲一つない青空が広がっていた。
「……なんだ...ここ..?」
俺は勢い良く体を起こし、辺りを見回す。
周りには、見渡す限りの草原。風に揺れる草が波のように広がり、
遠くには見たこともないほど大きな山がそびえている。
後ろを振り返っても、前を見ても、人の姿はない。
「...何も思い出せない...。」
“そうか,,
誰かが返事をした気がした。
「……?」
振り返るが、誰もいない。
「……気のせいか...。」
ポケットを探る。スマホはあるが、圏外。地図も開けない。
その時、遠くの草むらが大きく揺れた。
「……風?」
違う。
何かが、こっちへ走ってきている。
『リ'…リ'リ'』
聞いたことのない鳴き声が、静かな草原に響く。
「なんだ!?」
草が左右に割れ、黒い影が姿を現した。
四本の細長い脚で地面を這うように進む異形。
全身は漆黒の外殻に覆われ、腹部には無数の赤黒い斑点が浮かんでいる。
顔らしき部分には八つの赤い眼。
その中央で、牙がカチカチと音を立てた。
『リ'…リ'リ'リ'リ'リ'!!!...。』
獲物を見つけたように、そいつはゆっくりと首を傾ける。
「蜘蛛..?」
動物園でも、図鑑でも、テレビでも。
あんな生き物は見たことがなかった。
言葉を発した瞬間、
4本で走る蜘蛛型のソレは見た事もない速さで距離を詰めてきた。
「はっ!?」
反射的に体を横へ投げ出す。
次の瞬間。
((ドンッ!!))
さっきまで立っていた場所に、蜘蛛のような生き物の前脚が突き刺さる。
「ッ...!」
土が爆ぜ、血が宙を舞った
「..あ....ぁ....」
焼けるような激痛に、声にならない息が漏れる。
『リ'リ'リ'リ'!!』
ソイツは間髪入れずに飛びかかる。
「..ッ...!!」
体が動かせない。
腕から流れる血で、指先の感覚が鈍っていくのが分かる。
『リ'リ'リ'リ'!!』
意識が遠のいていく...
「(こんな所で終わりかよ...)」
「-お前の心臓を俺に渡せ-」
「........?」
「-死ぬぞ-」
『リ'リ'リ'リ'リ'!!』
「..分か....た..」
俺の意識はそこで暗闇に落ちた。
第一話「目覚め」を最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ここから主人公の運命が大きく動き出します。
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それでは、第二話もよろしくお願いします!




