序章 その3
そんなことを考えていると、目の前のクロード様がうっすらと目を開ける。
心の準備がまだできていない私はグーパンでもう一度意識を手放してもらおうかと思ったが、騎士様にそんなことをしたら自分の命が危ない。
私はなんとか気持ちを落ち着かせ、クロード様を見た。
うわっ…。話しに聞いていたけど、寝起き?のクロード様の色気が半端ない。
さすが、麗しの君とささやかれているお人だ。
「気付きましたか?」
私はそんなことを考えてることなどおくびにも出さずにそう声をかけた。
クロード様は何度か瞬きをする。
焦点が合っていないのか、ぼんやりとした感じだ。
だが、私の声にはすぐに反応してこちらを見た。
「あ…。君は…。」
うはっ。声も大変麗しい…。
かすれた感じがその気だるげな様子と相まってより色気を振りまいている。
こ、これはよろしくない。
「覚えていませんか?あなたは朦朧として状態でうちの扉をたたいたんですよ?」
私の内面は色んな感情で荒れ狂っているが、そんな様子など露ほども見せずに穏やかに言う。
私はやればできる子!
もう、自分との闘い。
平常心を保って心穏やかにいつもの笑顔だ。
私はそんなことを思いながらクロード様を見た。
クロード様はゆっくり体を起こすと、息を吐く。
いや、だからその気だるげな表情なんとかなりませんかね?
こっちはこんな麗しい男の人に免疫ないんですけど!
「ああ、それは手間をかけた。」
クロード様はそっけなく言う。
「いいえ、魔祓い師として当たり前のことをしたまでです。」
私は努めて穏やかな表情でいうが、クロード様がこちらを見ることもせずに立ち上がろうとした。
「あ、待ってください!」
私は慌ててそれを制止した。
先ほどまであんなひどい状態だったのにすぐに動くはよくない。
それに、どうしてそうなったかも聞いていないのだ。
原因がわからなければ、今後の対処もできない。
しかし、クロード様は私に冷たい視線を向けた。
これはこれで麗しい…。
いやいや、そんなことを思っている場合ではない。
ちょっと、いや、結構失礼なやつ!
「私に何か用か?」
まるですべてを拒絶するような冷たい声だ。
正直、そこまで警戒しなくても…。
私は胡乱な表情でクロード様を見てしまった。
でも、仕方ないよね!
「用って…。」
私は大きく息を吸う。
「いい?あなたは何かに憑かれていたの!意識朦朧でここまで来て、ドアを開けるなり倒れこんできたの!どういう状況でそうなったか、何が原因か対処するのが魔祓い師の仕事なの!それがわからない限りあなたを帰すことはできません!!!」
一気にまくし立てた。
もうちょっと序章をお付き合いください…。
そそっかしいので、誤字脱字多いと思います。
ご容赦ください…。




