序章 その1
ここはクラウディア王国。
魔法と水の都。
国は豊かで人々は穏やかで優しい人が多い。
しかし、街と街の間。街道や森には魔物が現れる。
もちろん、街には結界が王宮魔導士様によって張られ、魔物が現れても騎士様たちが討伐してくれるので安心。
かくいう私ものんびり屋で穏やかに毎日を暮らしていた。
彼と出会うまでは…。
朝の日差しを受け、私はそっと目を開けた。
「う、うーん」
私は体を起こして大きく伸びをする。
そのままベットから出て窓を開けた。
爽やかな風が私の頬を撫で、私は気持ちのよい朝の空気をゆっくりと吸い込んだ。
目の前にはこの国特有の運河が流れ、朝からにぎわっている。
「よし、今日もやりますか!」
私は気合を入れると身支度を整えた。
顔を洗い、朝食をすませ着替える。
階段を降りるとそこは私の職場だ。
私は、この国で魔祓い師をしている。
魔祓いとは、魔物に襲われて憑かれたり、呪われたりした人を正常に戻す行為。
魔祓い師はそれを生業にしている人のことだ。
しかし、聖職者とは少し違う。
聖職者は主に神殿で過ごし、けがや病気といったものまで治してくれる。
もちろん、その分報酬もバカ高い。
魔祓い師はもっと庶民的。
聖職者は基本神殿に行かないと治療してくれないが、魔祓い師は必要に応じてどこへでも行く。
そして、病気とかは治せない。あくまでも祓う行為のみだ。
その分、報酬も安くなっている。
とは言え、そうそう魔祓いの仕事が舞い込むことはない。
魔祓い師の仕事だけでは生活はぎりぎりのため、薬屋を兼業している人がほとんどを占めている。
かくいう私もその一人だ。
私は店に降りると毎朝のルーティーンである在庫チェックを始めた。
「うーん。最近おまじない系の薬がよく売れるな…。」
私は誰に言うでもなくつぶやく。
この店は基本色々なものを扱っている。
単なる風邪薬や、腰痛の薬から恋に効くなんて言う怪しげな薬まで…。
もちろん、恋に効く薬や憧れの人に声をかけてもらえる薬なんて言うものは効能を期待して買うものではない。
あくまでもおまじない程度に使うのだ。
だから、味も甘酸っぱい味だったり爽やかな味だったりと飲みやすいものになっている。
いわゆる気分転換に使われることがほとんど。
私も最初は冗談で置いたのだが、最近はその冗談の商品が売れ行きがいい。
なぞだ…。
「また、材料採取に行かないとだめかな…。」
在庫のチェックをしながらそんなことをぶつくさとつぶやいていると、まだ開店していない店の扉が乱暴に叩かれた。
開店にはまだ早い時間だ。
こんな時間にこんなに乱暴に扉をたたくということは急患かもしれない。
私は不審に思いながらも扉の方へと向かった。
不定期にUPしていくと思います…。
誤字脱字いっぱいあると思います。
読みにくかった場合は本当に申し訳ないです…。




