表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
公平と平等  作者: かわいかつひと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/19

咎める心があなたを傷つける

人が傷つくのは、出来事そのもののせいだけではありません。


その出来事に対して、自分の内側で何を言うかによって、痛みの深さは変わります。


たとえば、誰かが遅刻したとします。


起きた事実は、相手が予定の時間に来なかったということだけです。


それ自体は、ただの出来事です。


けれど私たちは、そこにすぐ意味を足します。


時間を守るべきだ。


真面目にやるべきだ。


人に迷惑をかけてはいけない。


甘く見られてはいけない。


その分まで自分がきちんとしなければならない。




こうして、ただの出来事の上に、いくつもの命令が重なります。


そして苦しくなるのは、遅刻という事実だけが理由ではありません。


その事実に反応して、自分の中の命令が一斉に動き出すからです。




ここで見たほうがいいのは、相手が正しいか間違っているかだけではありません。


なぜ、自分がそこまで乱されるのかです。


誰かが遅れた。


その瞬間に苦しさまで背負い込むなら、目の前の相手だけでなく、自分の中に何かがあるはずです。


ちゃんとしろ。


損をするな。


評価を落とすな。


人の分まで背負え。


そういう声が、自分の中で当たり前になっていないでしょうか。




その声は、最初から自分のものとは限りません。


外から入った言葉が、長いあいだに自分の考えのような顔をし始める。


そして自分がその基準から外れたとき、今度は自分を咎めます。




失敗したときに深く傷つくのも同じです。失敗そのものが原因ではありません。


失敗した自分に対して、またやった、だめだ、恥ずかしい、価値がないと判決を下し続けるから苦しくなるのです。


出来事は一度です。


でも、咎める心は何度でも同じ傷を開きます。 過去の記憶まで持ち出して、やはりお前はこういう人間だと言い始める。


人を長く苦しめるのは、起きた事実そのものより、そのあとに始まる内側の裁きです。




これは、無責任になれという話ではありません。


責任は結果で取ります。


だから自分を咎める必要はない。


起きたことに対応すればいいだけです。


話し合う。


調整する。


距離を取り直す。


仕組みを変える。


それで済む話に、裁きの苦しみを上乗せしなくていいのです。




あなたを傷つけているのは、失敗そのものではありません。


そのあとから始まる内側の裁きです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ