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爺さんは2周目を好きに生きる~日に一回の未来視と風魔法で人生は楽勝⁈  作者: だい


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8/8

第8話:最悪の出会いと最高の尻

フンフンフーン。


俺はとても機嫌よく、学校までの道のりを新たに購入した相棒である『カブ』に乗って走っていく。

なんせ、久しぶりの「登校」をしてる訳で、道のりに咲いてる花も美しく、頬を抜ける風も爽やかで気持ちいいのだ。

……なんか最近、同じような事あった気がするわ。


い、いや、きっと今回は大丈夫。

いいか俺、ここに敵はいないし、職員室でやらかさない。

誰かに聞かれたら、ニッコリして、「転校してきた本条玲央です」と明るく挨拶するんだ。

こんどこそ俺、キラキラした青春送るんだよ。


そんなことを考えて走っていたのが悪かったのか、優先道路を走っていたのだが、左手の住宅街から一時停止を無視して飛び出してきた自転車と当たりそうになってしまった。


「うおおおおおおい?!」


必死にブレーキングしながら左に躱すが、相手の自転車の後ろタイヤに少しだけ車体がかすった気がした。

俺はカブを止めて降りて相手を見た。


その娘は漆黒の髪をツインテールに纏めていて、黒い大きな瞳を見開いて驚いている。鼻筋はスッと通り、引きつった口元さえ彼女の魅力を引き立てていた。小柄でまるで黒い子猫のよう。


……え? スッゲー可愛いんですけど?!

制服を見ると、同じ至誠館高校。

なんだよオイ、至誠館ってこんな可愛い娘いんの、最高かよ!

っていけない、まず大丈夫か聞かないと。


「大丈夫だった?! どこか怪我はない?」


俺は出来るだけ優しく彼女にそう声をかける。

うん、これで男ならふつうに怒鳴る案件だけどな。


「あ……」

「あんた何処みて運転してるのよ! あっぶないでしょバカ!」


……なんですと?

うーん、聞き間違いかなぁ、『あんた・危ない・バカ』……ねえ。

いやいや、彼女もきっとビックリしたんだろ、きっとそ……。


「朝の忙しい時間に、ボサッとした顔で暢気にバイクなんか乘ってるとか、制服じゃないって事は高校生じゃないのよね? 大学生の暇人はバイトでもしてなさいよ!」


お、おう……なんだこの女? 流れるように悪口出てくるな。

ヤベエ、こんなの見て『スッゲー可愛い』とか思ってたのか……。

前世で『女は外見じゃわからん』ってさんざん思い知ってるのに、男ってバカだよなあ。


あ、でも玲那や嫁みたいなのもいるしな、女は難しいな。

しかしそうか、この辺じゃ至誠館高校しかないから、制服着てなくて若けりゃ至誠館大学生ってことか、なるほどな。


「ちょっと聞いてんの?! 顔だけじゃなく耳まで悪いわけ? それとも頭が悪い? 聞こえてるの?」


余りにも驚いて反応してなかったら、勝手に怒りだしやがった。

バカ女は、俺の足を蹴った後にカブを蹴りやがったよ。

俺はノータイムで女の鼻をつまんで持ち上げる。


「おーい、ちょっと図に乗りすぎ。そもそもお前がとまるんだからな?」

「ひたいひたい《いたいいたい》! はにすんのよ《なにすんのよ》! はか《ばか》!」


俺はバカ女の鼻を摘まんだ手を離してやる。


「女に手を上げるなんてアンタ最低ね!」

「俺は差別嫌いな男女平等主義なんだよ! 男女平等パンチでもしてやろうか? ん、コラ?!」


「ちょ……ちょっとまってください!」

そこにもっさりした女が、このバカと同じ住宅街から自転車で登場して……転んだ。


立ち上がって恥ずかしそうにスカートなど直してるが、なんというか、太ってはいないのだが肉付きが良いというか……。

そして背は高い。

玲央は180近いので170超えてるのではないのだろうか。

しかし、自信なさげな猫背の立ち姿は魅力がない。

何より顔が隠れる前髪と、腰まである毛量の多いウェーブ気味の髪が妖怪の様で、一言で言うと「もっさり」としか言えん。


「あ、あの『薫子かおるこ』ちゃんが、ど、どうしましたか?」

「! お、お姉ちゃん! なんでもないってば! 来ないでよ!」


そうかあ、お前『薫子かおるこ』っていうんだな。……なんだろうね名前知っても1ミリも嬉しくねぇ(笑)。

これでさ『こちらこそすいません』とか言われてあの顔でニコッとされてたらなあ、そりゃこっちも名前知ったらテンション上がったわ。学校も同じようだから会えるチャンスもありそうだし。


しかし、お姉ちゃんね。

ふむ、よし! チクってやろうw


「標識も守らず突っ込んできたのに、わめいた挙句に俺とバイクを蹴とばしたんだよね。だから鼻を摘まんだんだよ」


「……薫子ちゃん?」

「だってこいつが……アンタ卑怯よ!」


俺は白目を剥いて舌先を出してチロチロしてやった。


「バッチィィィィィィン!」

「薫子ちゃん?!」


俺は薫子に思いっきり平手打ちを喰らった。


「すいません! すいません! ほら薫子ちゃんも謝りなさい!」

「だって私悪くないもん! あいつが悪い……キャアア!」

「薫子ちゃん?!」


俺は薫子を尻が前方に来るように小脇に抱えて仁王立ちした。


「おい薫子、警察いくか、俺に仕返し受けるか選べ」

「誰が薫子よ! あんたに呼び捨てなんかされる理……」

「おい早く選べ。言っておくがな、普通に傷害事件だぞ」


お姉ちゃんがオロオロしてたので言う。


「お姉ちゃん、早く選べって言ってやってくれる?」

「あの、あの、私が代わりに罰を受けたりは……」

「ダメ。俺の気が済まないし薫子のためにもならんよ?」

「だからなんでアンタが薫子って呼ぶのよ?!」

「いいから早くしろ。周りがみんな見てるぞ?」


さすがにこれだけ騒いでたら人も集まって来るよなあ。

チラチラと振り返る通学中の生徒たちを一瞥し、俺はため息をつく。

できればサクッと終わらせて逃げたいんだよ。


「……わかったわよ!好きにしなさいよ!この人でなし!」

「はーい!皆さん聞きましたね?本人が了解した上ですよー」


俺は小脇に抱えた薫子の体勢を整える。暴れる薫子のスカートがめくれ上がり、生意気なパンツが丸見えになっているが、そんなことは俺にとってはどうでもいい。


「キャー!キャー!見ないでよ何すんのよ!この変態ー!」

「薫子ちゃーん!?」

「さーて、それでは行きますよ!ヨッコイショー!!」


俺はスカートの上から、容赦なく平手を振り下ろした。


「バシィィィィィィィィィィン!!!」

「痛ッたぁぁぁぁぁい! ヤメなさいよこの変……」

「もひとつ! ヨッコイショー!!」

「う、うわぁぁぁぁぁぁん!」


まさかの号泣である。

お姉ちゃんは薫子の涙を拭いてる。いやスカートはいいんかい。

俺はそっと薫子を降ろしてやる。

そして何事も無かったかのようにバイクに跨りこう言った。


「お前、口は悪いけど、顔と尻はいい物もってるな!」

「うっさいバカ!! 死ね!!」

「わはは、アディオース!」


トラブルはあったが、俺は至誠館高等学校について職員室へと向かう。

しかしデカいなあ……。

1学年24クラス Aから始まってもうすぐ足りなくなるw

校舎なんてどこまであんのやら……。


ああ、でもキャンパスは緑が溢れていて、まだ新しい校舎は快適そうだが、古いだろう講堂や図書館は残っていて素敵だな。

歩いている生徒もみんないい顔だし、いい学校みたいだな。


ここまでデカけりゃ、薫子に会う事も無いだろう。

折角キラキラした学校生活しに来て、初日にお尻ペンペンした女とクラスメイトとか御免だしねえ。


そして、挨拶する事を考えて緊張して入った教室。

そこには、今にも噛み付かんばかりの眼で睨む薫子がいたとさ。

ナンデ?!

https://51531.mitemin.net/i1242788/   秘密基地のイメージ

https://51531.mitemin.net/i1242790/   薫子イメージ

https://51531.mitemin.net/i1242798/   お姉ちゃん 前髪あり

https://51531.mitemin.net/i1242795/   お姉ちゃん イメチェン後

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