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悪の華  作者: R
3/3

1話.転生、理解

ミシェルが目を覚ました時、はじめに考えたのは『どうしたらみんな絶望してくれるんだろう』だった。




一番最初。

初めて、ミシェルが“意識”を持った時。


ミシェルは混乱した。



ミシェルは日本に住む女子高生だった。

人と話すのが苦手で、友達なんて一人もいない、暗い女子高生。


それが、目を覚ましたらやたら煌びやかな部屋で寝ているのだ。

しかも、小さな赤子となって。


はじめは解らなかったその世界の言葉も、時間をかけて理解した。

文字だって、普通の子供よりも遥かに早く読めるようになった。


そして、理解した。


ミシェルが生まれ変わったこの世界は、前世に存在した、乙女ゲームの世界だと。

ミシェルは、その乙女ゲームのヒロインだと。


解った。解ってしまった。


人間を嫌悪するミシェルが、多くの人間に愛されるヒロインとなってしまったことを。


ミシェルは決意した。



「みんな絶望させてやる」



悪役令嬢も、攻略対象も、国王も、家族も。

みんなみんな、苦しんでしまえば良い。


人間なんて、滅びてしまえ。



そんな罰当たりなことを、とでも言うか?

人間だって、自分にとって不都合な生き物を、自分にとって嫌いな生き物を、滅ぼしてしまいたいと思うじゃないか。


ミシェルにとって、それが人間だっただけの話だ。





さあ、まずはこの国から始めよう。

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