依頼とは即ちモフモフ
モフモフモフモフモフ!
モフモフ!
モッフモフモフ。
モーフモーフモフフ。
では駄文を始めます!
モフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフ。
「なぁ、そろそろ仕事の話しねぇーか?」
「もう少しだけ待ってください」
「お前さん、やっぱりウサギ好きだろ」
「そんなこと、ありえないです。私はウサギカフェに来て、モフらないのは怪しすぎるので疑われない様に、仕方なくモフモフしているだけであって、それ以上の意味は決してないです。ましてや仕事に趣味を持ち込むほど落ちぶれたつもりもないですし、1度殺しに来た人の前でモフモフリラックスなんてするわけがないです。仮にそんなことする人がいたとしても、その人の気が知れないです。そもそも、私とて人殺しなんですよ?うさぎさんが可愛いなんて、まともな感性を持っているわけがないじゃないですか。うさぎさんを可愛いと思えるのは、もっと可愛い女の子じゃないと駄目です。私のような血生臭い人殺しには、全くもって似合わない、そぐわない感性です。」
めちゃめちゃ、早口で捲し立てられた。
別段、人殺しがウサギを愛でてはならないなんて事はないんだから、そんな言い訳なんかしなくても良いはずなんだけど。
それに、ウサギ好きを公言してる言い訳は4才のそれとは若干違えど、年相応の可愛さを帯びていて、どことなく微笑ましかった。
………天下の死神が微笑ましいなんて思えるんだな、自分でもビックリだ。
「まぁ、お前さんがそう言うならそれでも良いけど、時間も惜しい。早いとこ話をすませねぇか?」
声色を変え、完全に仕事モードに入る。
その真剣な表情は、さっきまで微笑ましいなどと思っていた人物とは違い、人格ごと入れ替わったかと勘違いさせる程だった。
モフモフ三昧だった七番も、流石に真剣になり仕事に入る。
「わかりました、では話して貰えますか。その依頼を」
「早速、依頼内容からいこうか。
依頼内容は、ある物を強奪してほしいそうだ」
「あるものとは何ですか?」
「それは、俺自身教えられてない。ついでに、依頼主も誰かわからねぇ、が、貴族だってことは調べがついてる」
「そんな怪しい依頼を受けろと言うのですか。どう考えても無理です」
「まぁまぁ話は最後まで聞くもんさ。報酬が十億円」
桁が違いすぎる、無茶苦茶な数字。
大きすぎて理解の範疇を越える。
「ますます、怪しさが増しましたね。そんな馬鹿馬鹿しい報酬と、隠れた依頼主。
それに、こんな貴方が好きそうな依頼を貴方が受けないと言う所に一番の不信感を感じます」
こんな、訳のわからない依頼を誰が受けると言うのだろう。
受けるやつは三流かキチガイか…、絶対的実力を持った天才くらいである。
そして、13と言う絶対的実力者が受けない様な依頼を誰が受けるものか。
「だから、最後まで話は聞けって。報酬はもう一個あるんだよ」
「一応、最後まで聞くだけはするです」
そう七番が切り返すと、彼?はいつも通りのヘラヘラ顔を、よりヘラヘラとイタズラ心を詰め込んだ表情で告げた。
「皇位だ」
はい?ちょっと、よくわからなかったので、もう一回お願いします。
「皇位だ」
「降ります。お話し頂きありがとうございます」
ありえない。直感的にも、論理的にも、なにより一般的にありえないとしか思えなかった。
皇位つまり、王様。
ただの一般人ですらない孤児を成り果て人殺しになった私が万が一にも成れる物ではない。
「おいおい、ちょっと待てって。皇位だぞ?もう少し考えろよ」
「考えるまでもありません。王族の血を引いてない人間に皇位を継ぐことなど不可能です。そんな不可能な事を報酬に出す依頼を受けるなんて正気とは思えません。帰らしていただきます」
「つまり、お前は血を引いてるって事だろ」
「ありえません。王族が孤児になりますか?」
裕福なのが貴族、その上に立つのが王族。
どうやったら、その王族の女がここまで落ちぶれるのか?是非教えてもらいたい。
「孤児とかは知らねぇが、この報酬こそお前が指命された理由なんだろ。血を引いてようと引いてなかろうと、お前はこの依頼を受けた方が良いと思うぞ。自分自身を知ると言う意味でも」
確かに、自分自身の過去も血も何も知りませんが、それだけではあまりにも不用心と言うか無警戒と言うか。
「そんな不安そうな表情するなって、俺も手伝ってやるよ。そのかわり報酬は山分けしろよ」
「……わかりました。ですが少しでも危険を感じたら、直ちに降ります。あと報酬は貴方に上げます。そうすれば裏切ることはないでしょう」
「大丈夫だよ。金のかかった約束を破るようじゃこの仕事はできねぇーからな。まぁ、精々良い冒険と行こーや」
そう言った彼の顔には報酬よりも、この先の危険を予知して楽しんでる様に見えた。
私としては何事もなくガセだったで終わらしたいところなのですが。
そう言い聞かせながら、何処かで理解できない高揚感が生まれていて、自分のことながら戸惑っていたのは誰にも言えたものではなかった。
「では、依頼の詳細と作戦を詰めていきましょう」
彼?は嬉々と、彼女は厳かに、そう宣言した。
次回 なんか今回短かったようなきが?
次回は、とうとう戦闘を!
強奪する物とは?
依頼主は誰なのか?
ナノハの過去とは?
次回 作者、死す
ここまで読んでくださった
マジの神々へありがとうございます。
これからもよろしくお願いします!




