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夢幻の雪原 と 幼き冬の女王 【完全版 改訂版 携帯版】  作者: 天ノ風カイト


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其の17 料理は魔法のようなもの


 其の17 料理は魔法のようなもの




 春の女王は 旅の一行の女の人二人と 料理人もしている男一人に手伝ってもらい 城の裏にある屋根付きの大きな庭からで育ててる野菜や果物と香草 そこの池で育てた鱒 さらに鶏小屋からは新鮮な卵を取ってきました


他にも 保存室からは 冬の寒さを利用して 吊るして燻製にされ作られたベーコンも持ち出されました

料理人もしてる男は とてもお腹が空いてたので 手持ちのナイフでベーコンを少し切って味見をしたのですが それはそれは美味しくて 味見をなかなか止められなくなってしまいました  



そうして春の女王の献立(こんだて)をもとに 13人分の豪華な夕食が用意されたのでした


大きなテーブルの真ん中には 三つのサラダが大きな皿に盛り付けられていました


夕食ができあがるのを待ってた一同は こんな雪の中で いったいどうしてこんなに新鮮な野菜がテーブルの上にあるのかが不思議でした


他に 卵を使った甘いパンのようにフワフワとした料理や 蒸したようなジャガイモと暖炉で炙ったベーコンに香草を振りかけた料理もありました


さらには 鱒(ます)にタップリとバターを馴染(なじ)ませて 玉ねぎや人参を添えてオーブンで焼き上げてから スライスしたライムを乗せた料理もありました

  

並べられた料理は どれも食べたことが無い美味しさでした

それは 一緒に手伝って作っていたはずの3人でさえも 驚いていたほどなのでした


旅の一行は 豪華で沢山の夕食をお腹いっぱいに食べた後 10日振りに屋根の下でくつろいで 夜には暖かなベッドに包まれて眠りました・・・


その眠りは ベッドに入ったとたんに深い眠りとなったので 朝目覚めた時には 誰もが夜から朝に一瞬で変わったのかと思ったほどでした


 翌朝 皆が起きて 昨日集まった広間にやって来た時には 年老いている春の女王が作ったとは思えないほどの しっかりとした朝食が 用意されいたので またも旅の一同を驚かせました


大きなテーブルの上には それはもう たくさんの料理が並んでました

朝取りの鶏の卵を使った フワフワのオムレツや

新鮮な野菜のサラダや バターを使った ほうれん草とニンジンのソテー

暖炉の側には さっき迄 火に掛けられていた鍋の中に 美味しそうな匂いのする暖かなスープが用意されていました

それに テーブルの真ん中には 朝早くに焼いた 香ばしい香りのするパンが 一抱(ひとかか)えもあるバスケットいっぱいに入れられていました


一同は 大変に驚いて感激していましたが 春の女王が「さあ 温かい内にお食べなさい」と言ってくれたので それぞれ近場の椅子に座って さっそく食べ始めたのでした


そうして 春の女王のお城ですごしている間は 不思議なほどに外の天気は 穏やかなのでした

ですから 朝食を食べている間に窓の外を見ていた12人の旅の一同は 今日の内なら四季の塔へ向かう道のりも 少し楽に歩けるだろうと思っていました


「どうやら 久しぶりに吹雪の中を歩かずに済みそうですね」

そう 女の人が言った時 他の11人も互いに顔を見合わて「そうだな」と うなずき合いました


すると 春の女王が少し困った顔して「きっと 私達がこの城を出る時には また吹雪になるよ・・・」と 言ったので 旅の一同は 春の女王の顔と互いの顔とを不思議そうに見合わせた後 もう一度 窓の外を見たのでした


城の2階の部屋の窓から見る外は 穏やかに晴れて 白い雪原が朝の太陽に照らされてキラキラと光り輝いていました 




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