第十話 訓練兵の夜
ランザ「あー!イザベルやったなぁ!」
イザベル「お前が先に始めたんだろ!」
ポイッ
ポイッ
ロッド「俺も混ぜろ!!うりゃっ!!」
ランザ「やったなぁ!!」
スベラル「…レイン、混ざらなくていいの」
レイン「…まあ、な」
アリー「…珍しい」
レイン「…なんで混ざらねえんだろうって」
レイン「…多分、成長したからだろうな」
レイン「お前らに会って」
レイン「昔までは頭ごなしに突っ込んで、バカして怒られた」
レイン「…でも、スベラルとアリーが教えてくれた」
レイン「頭ごなしに突っ込んじゃダメ、状況を見て技を使うって…」
レイン「…それって、やっぱ日常生活にも反映されるのかなって」
スベラル「…気がついたの」
レイン「…まあね」
アリー「…良いところに気が付いたね、レイン」
アリー「日常生活でも同じ」
アリー「頭ごなしに突っ込んで周りを見ずにふざけると、怒られる」
アリー「…でも、ちゃんと考えて周りを見ながらすると、怒られない」
スベラル「…これは、自制心っていうやつ」
スベラル「自分に制限をかける…そうすればもっと強くなれる」
アリー「…まあ、かけすぎはよくないけどね」
レイン「…そっか」
レイン「…忘れてたよ」
レイン「…母ちゃんが殺されて…親友と決別して…壊れてた…」
レイン「自制したって意味ないって思ってさ…」
レイン「…でも、お前らに教えてもらって分かった」
レイン「自制心は、使い方次第で最強の技になるって」
アリー「…そう」
スベラル「…私も、お母さんとお父さんを亡くした」
スベラル「…私が9歳の時…山賊に襲われて殺された…」
スベラル「…だから、レインの気持ちは痛いほどわかる…」
スベラル「…それでも前を向けたのは、必ずお母さんとお父さんの仇を取るって誓ったから」
スベラル「…あなたと同じ、レイン」
アリー「…私は、周りから過度な信頼をされて生きてきた」
アリー「私ならできるって…だから…次第にそれに慣れていった…」
アリー「…あんたらとされた事は違う…でも…結果は同じだった」
アリー「…奴隷みたいに生きた私でも…自分の夢を見つけた…」
アリー「…あんたのおかげだよ、レイン」
レイン「…感謝された事はしてないよ」
アリー「あんたからしたらそうかもしれない」
スベラル「…それでも、女三人を」
スベラル「この地獄から救ったのは、間違いない」
アリー「私、スベラル、そしてランザ」
スベラル「…ありがとう、レイン」
バサッ
レイン「…なあ、アリー、スベラル」
アリー「…何」
レイン「…今日は星が綺麗だ」
レイン「…外で見てみようぜ」
アリー「…そうね」
ホーウ…ホーウ…
バサッ
レイン「…なあアリー、スベラル」
アリー「…何」
レイン「…アオバトっていいよな」
レイン「…どこまでも自由に飛んでいける翼…」
レイン「美しい体の色…そして…平和の象徴…」
スベラル「…確かに」
アリー「…綺麗」
レイン「…生まれ変われるなら…アオバトに生まれたかった…」
レイン「…自由の翼で…どこまでも飛んでいきたかった…」
レイン「縛りのない…自由の空に…」
ランザ「…飛んでいけるよ、レイン」
レイン「…ランザ…」
ランザ「私たちは未来なんて分からない」
ランザ「でも、大事なのは夢をあきらめない事」
ランザ「たとえ死んじゃっても」
ランザ「諦めなければ、きっと報われる」
ランザ「…だって、私も叶ったもん」
ランザ「誰かと、家族になるってさ」
次回 初めての装備支給




